2011年4月 7日 (木曜日)

これじゃあ科学的根拠のないデマも広まる訳だ

震源海底、24メートル変動=3メートル隆起、世界最大規模—海保

これはこれで驚くべきニュースだが、地球のスケールを考えれば大したことはないと言う見方も当然出来る。それよりも、このニュースに関連してヤフー掲示板の書き込みに笑えるネタが満載なので晒してみよう。しかし笑ってもいられないかもしれない。こんな間違った知識や無知を平気で掲示板に晒して平気な連中がたくさんいるのだから、タイトルにも書いたようにトンデモ科学に騙される奴が後を絶たないのもいたしかたないことである。絶望的だが、そんなものかもしれないという諦観も禁じ得ない。

>この海底の隆起があの津波を発生させたのか!!!
津波を発生させた地震のエネルギーが海底を隆起させた、という方が正しいだろう。

>これだけ凄い地震だったから、元に戻るまで余震が長期化するだろう。
元に戻るって何のこと?(笑)

>日本列島はユーラシア大陸から離れて出来た訳だから、いままでに何万回も巨大地震を起こして
>きたのだろうね。現人類が知ることのできる地震なんて、せいぜい2千年分くらいだもの。
突っ込みどころ満載過ぎてコメントのしようがない。まあ1万年くらい前の地図を見てみなさい、とだけ言っておこう。

>これが内陸直下型だったらと思うとゾッとする
直下型の大型地震が浅い震源で起きたら恐ろしいが、M9.0という規模なら直下型ではあり得ないだろう。内陸型のM7くらいでも震源が深ければ大したことはない。

>長年のひずみの蓄積が一気に開放されて・・・24メートル!!!???
>牡鹿半島が約5メートル東に動いたってだけでも驚いてたのに!!!
>ところで、この後どうなるの???
わかれば苦労しない(笑)。

>そんなことが分かるのに、なんで原発は終息しないんだ
何を八つ当たりを、というところ。比較できない種類のものを比較して怒ってもしかたない。

>一気にズレてくれたお陰で日本は大変な事態となった…
>今回の地震を基準に早く対策を立てて欲しい。
今回のを基準にしたらいくらお金があっても…ゼロリスク要求の典型だな。

>女川原発ほんとうに大丈夫だったんだろうか。
心配なら現地に行ってみれば。ついでに支援物資大量に車に積んでさ。

>大陸移動説はやはり本当だったんですね。
アホか。今回の地震がなければ信じなかったのかな(笑)。

>震度9.0で済んでよかったと思わせるような数字です、24mって。
これが多分今回の金メダルだな(爆)。なんだよ、震度9.0って。ここは欧州じゃないぜ。
震度とマグニチュードの違いがわかってない大馬鹿の代表だ。こういうのはいくらでも脅せるし、廣瀬隆のような陰謀論も信じてしまうのだろうなあ。

>いまだに「10メートルの津波が来たらどこに避難すれば・・・」と考えてしまう。
はいはい、その時は10m以上の高さの所に避難して下さいね。

>地球が少しエネルギー放出するだけで町や村は壊滅的被害を被る。
>皆が登記してる土地は全て地球の物なんだ。
自己満足しているんだろうなあ、多分被災地に土地を所有してない投稿主は。

>水爆数百発分のエネルギーってこういう事なんだ。
ちゃんと計算してる?こういう定量的把握がいい加減なの多いんだよね。

>それに伴い東海地震への影響はどうなんでしょう?
こういう奴がデマを広めるんだろうな。プレートも違うし、直接はないと考えるのが普通だろう。
しかしないと断定も出来ないし、仮に今東海地震が発生したとしても、関係があるかないかなんて0か1かの判断など出来る訳がない。

>そんなに動いたらしばらく地殻は安定しないよ
大袈裟な。

>それでも予知はできないのか…大地震発生前の三陸沖の群発地震が前震だった、なんて起きて
>しまってから言われても何にもならん その時に危ないと思った研究者は居ないの?
必ずこういうの出てくるよね。それこそ起きてから批判するの。できませんって。

>新燃岳の噴火、NZ地震、今回の大震災、キラウエアの活発化した噴火…などなど。
>ここ数ヶ月で地球の内部が活発になってるような気がする…
はい、気のせいです。全体としては地球は少しずつ冷えて安定に向かっている。局部的な活発さとは関係ない。

>東南海地震(関東大震災)も近い。
これも金メダル級だ。ギャグにもなってない。今更何を指摘したいか書くのもバカバカしいくらい。

>地震後、電波時計が3分も狂った。
単に福島の標準電波送信所が停止したからじゃないの?回りでそんなこと言ってる人いないよ。わしの時計も狂ってないし。

>元に戻ろうとして、また地震が続くのかな 余震早くおさまれ〜
だから「元」って何だよ。

>これだけのエネルギーが他の場所に影響が無いなんてことは絶対にありえないと思う。
>大きな余震、新たな地震、火山の噴火いずれかはわかりませんが、暫くはどの地域も要注意な気が
>します。日常を取り戻しつつ、1年くらいは警戒は怠らないようにしたいと思います。
地質年代を考えると「1年」はホンの一瞬。本人は長いつもりらしいが、エネルギーが他の場所に及ぼす影響は心配してるのに、ちょっとこの感覚は笑ってしまう。それなら少なくとも数十年単位で心配しないとねえ。つまり一生警戒しないといかん。そして日本に住んでたら防災とはそういうものだろう。

>そりゃ発電所も潰れてあたりまえやな。
地震では潰れてませんが何か。

>東京もあんなに揺れたのは初めてだった。
1923年以降なら多分。

>日本っていう島国は、そのプレートの隆起の一部分にすぎないんでしょうね…
ちょいと違うなあ。

>米国の地震発生兵器の効果じゃないかと、ネットでは騒がれている。
信じているなら死んで下さい。

>地震学者の実用レベルに程遠い予測をもとに作りだした災害マップに従った為に亡多くの人が
>亡くなった。ただ本能の蠢くままに高いところに避難した人が助かった。地震学者と防災学者は
>「想定外」といわず自分たちの研究が実用レベルに達していないことを認めろ。
学者は最初から限界があることを分かっているよ。これは学者だけの問題じゃない。むしろ政治や行政の問題として捉えるべき。そもそもこういうことを言う奴は、どういう災害マップなら満足するのかな。こいつもゼロリスク要求の典型だ。

>海底もそうだが地球の自転も変わったらしいぞ…春夏秋冬もこれから狂う可能性もなくはない
>狂いだしたらどんどんズレる可能性すらある 地球全体の問題になってます
これは銀メダル級だ(笑)。何が地球全体の問題なんだ、ええ(笑)。そもそもこいつは自転と公転を混同している大莫迦ね。ちなみに自転速度は16/10000000秒早くなった。地球の自転は少しずつ遅くなっているけどね。今回ので確か50何日か前の自転速度に戻った(計算したけど正確な数字は忘れた)。

>これはある意味ヤバいのでは?これだけ動いているなら他の場所でも同じ様に動いていると
>いうことでは?
いや、全体が同じように動いたのなら何も問題ないのだが(笑)。

>マジで日本沈没も有り得た…。
死んで下さい。

>どうりでいつまで経っても、余震が収まらない訳だ…
そんなにすぐに余震が治まると思っているの?

>震災で被災なさった方々にはスミマセンが、「巨大地震の震源のほぼ真上の海底が、東南東に
>約24メートル動き、約3メートル隆起」とは、地球物理学上、貴重なデータが取れましたね。
>これが、プレートテクトニクスの信憑性を、さらに「確かな」ものにする科学的事実なのですから。
プレートテクトニクスってそんなに信憑性のない学説だったの?(笑)

>最近しんと静まり返っている静岡東部と伊豆がやけに気になります。
>日本で唯一の直下型プレートはいつ動く気か。
これは銅メダル級かな。直下型プレートって何ですか?

>この移動で、東海地震のプレートとかには何か影響あったのかな?
>エネルギーが逃げる方に動いてくれてるならいいけど…
エネルギーが逃げる方って何だよ?

>この数字を見て、改めて今回の地震、津波の強さ、怖さを知りました。
数字を見て怖さが分かるのか,ええ?実体験が一番怖いんだよ。

>でも、海溝の型から言うと台湾の方が危ない!!
何を根拠に?

>怖い。
>日本は他国に比べたら本当に小さな島国で地震大国だから
>全てのプレートで大地震が起きたりしたら
>日本は沈没してしまうんじゃないだろうか
これもコメントのしようがないくらい突っ込みどころ満載だなあ。そんなに怖いなら死んでいいよ。
こういう奴が不安に駆られて訳の分からんデマを広めるんだろうな。

>広い海でたかが24m動いて3m隆起しただけで、凄まじいエネルギーが日本を襲う何て、
>信じられないし驚きしかない。
そういうあなたの感覚の方が信じられないし驚きしかない。たかが24mって…

>日本は工業国に向かないのかもしれないと感じた。
>かなり悲観的な意見になってしまうが
>10年に1回ぐらいは巨大地震が起こるし
>この先もいつ大きな地震が来るかわからない。
>発展→地震→復興→発展→地震→復興ではいずれ経済が沈没してしまう気がする。
こういう奴にも困ったものだ。それじゃあ一体全体どうして明治維新以降約140年間、日本は工業国として発展してきたのかな。目先のことに不安を感じて広い視野でものを捉えられない視野狭窄だ。

>プレートに水ガラス(止水剤)を入れたらどうよ?
莫迦ですか。

>もう、それ以上動かないでほしい!
そりゃ無理だ。

>どっかの原発の土地が24m動いたらどうなるのだろうか?
>そこに20mの津波きたら?
>地質学的にありえないんだろうけど想定してください。
あり得ないことを想定するのは無意味。1地点だけが他と切り離されて24m移動した訳ではない。思い込みが強いのは困ったものだ。これで本人はしたり顔なんだろうな。

>プレートにとっては海も陸も同じようなもの。
>M9が都市直下で起きることは充分あり得ますよね。
よく勉強した方がよさそうだ。

>世界や日本列島が年月を経て大陸から切り離され、移動した。
>これも過程の一つでしょう。
>ムー大陸が消えたというのも地震によって沈んだから。
こいつも一万年前の地図を見た方がいいな。縄文海進知らないんだろう。それと「世界が大陸から切り離された」ってのは日本語がおかしいな。

>海底で人の想像を越える、恐ろしい事が二度と起こらない事を祈る
あなたの祈りは無意味です。祈るのは勝手だけど。

>昔アトランティス大陸というのがあって、大地震で沈んだらしいが、日本もそうなるんだろうか?
> あと、放射能により日本も食糧難になる可能性もあるな。
はいはい、フィクションと事実をごっちゃにしないでね。それとこういう奴が風評被害を広めるんだろうね。

まだまだトンデモは続くが、同じようなパターンになってきたし、そろそろ打ち止め。

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2011年2月28日 (月曜日)

カンニングを礼賛するなど莫迦も休み休み言え

Yahoo!悪知恵袋に大学入試問題を投稿して、解答を求めたaicezukiなる(ボクと称しているようなので多分)男の行為が論議を呼んでいる。京大文系の英語と数学の問題が漏れたことが最初に報じられたが、早稲田、立教、同志社の問題も同様だった。各大学は当人の特定のために、偽計業務妨害で告発したようだが、当然だろう。

問題なのは、こいつのことを褒めそやす奴がいることだ。不正行為は不正行為である。弁護の余地はない。知恵が回るとか頭がいいとか人を使う才能があるだの、あれこれ理由をくっつけてはいるが、大学入試は今回のような行為ができるかどうかを試す場ではない。前提条件を逸脱した時点で人間として終わっている。それだけのことだ。そんなに携帯やITが得意だったり、手配師みたいなことがしたいのなら、専門学校に行くなり、早く仕事について人を使えるようにすればいいだけのことだ。そもそもそんなに頭がいいなら、人にわざわざ聞かなくても、自力で入試問題を解けるだろうに(笑)。

一発勝負の日本の大学入試のやり方を世界で日本だけだ、などと間違った知識を基に、変えるべきだ、と主張するエセ識者もいるようだが、実際に海外の入試事情を見ればそれは嘘である。

フランスなどは日本以上にシビアな試験が課される場合もあるし(Grands Ecole入学希望の場合)、そうでなくてもバカロレアという共通試験は存在する。ドイツなどはもっと低い年齢で大学入学するコースとそうでないコースに分けられてしまうのだ。アメリカでもAO入試(日本のような名前だけのデタラメAO入試ではない)をやるのは、トップクラスの一部だけだという。そしてそれは十分なコストをかけて行われ、それで入学するような優秀な学生は大学に経済的利益をもたらす、という冷徹な資本主義の原理がベースであるという。

今回の不正行為を働いた奴が、それほど価値のある人間だとは思えない。小倉智昭なんぞも頭がいいから京大に入れろ、などとこいつを褒めているようだが、そこまで評価するのなら自分の事務所のスタッフとして雇って使ってみればいいのだ。その気もないのに離れた場所から他人事みたいに褒めるのは無責任以外の何物でもない。

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2010年11月29日 (月曜日)

同窓会名簿の変身

2年に1度、西暦の偶数年の晩秋にやってくる大学の同窓会名簿が今年も届いた。
一番大きな変化は版が変わって大きくなったことだ。これまでの2倍の大きさになった。

1966年に第1回の卒業生を出した「新しい学科」(一学年50人)なので、卒業生の数がそれほど多くなかったのだが、さすがに45年以上経過して、サイズを大きくしないと収録しきれなくなったということだろう。なにしろ、第16期の卒業で、以前は同窓会で若造扱いされていたのだが、既に現役の3年生は47期である。同窓会名簿を国語辞典に見立てれば、マ行あたりに位置していたのが、いつのまにかサ行くらいになっているのである(笑)。

そして後輩の学年でも逝去者が出ており、歳月を感じさせる。面識のある先輩も何人も亡くなっている。
そんな中でわが同期は全員健在のようである。しかし、そのうち同期で集まった時に「あいつが亡くなった」という話は出てくるだろう。50過ぎたとはいえ、皆まだ社会の中枢で活躍している。できるだけ長く元気でいたいものである。

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2010年10月24日 (日曜日)

自分は頭いいと思っている勘違い莫迦教師

妹殺す」が正解? =東京の小学校では不適切授業

 東京都杉並区教委は23日、区立浜田山小学校で3年生の担任の女性教諭(23)が、正解は「妹を殺すこと」というクイズを出す不適切な授業を行ったと発表した。同小は同日、保護者会を開き謝罪した。
 杉並区教委は「非常に不適切な行為。今後繰り返さないよう指導に努める」とコメント。教諭や校長に厳重注意するとしている。
 区教委によると、教諭は19日、算数の授業で時間が余ったため、「3姉妹の長女が自殺し、次女はその葬儀に来た格好いい男性が好きになった。葬儀後もう一度出会うためにはどうすればいいか」というクイズを出題した。
 生徒は「電話をかける」などと回答したところ、教諭はヒントを出し、「正解」としていた「妹を殺し、葬式をやればまた会える」という答えに導いていたという。

あのさあ、これ授業の内容が不適切なんじゃなくて、この女性教諭自体が不適切な存在なんだよ。厳重注意程度じゃなくて、担任から外して研修するか、それでもだめならお引き取り願おう。若いんだらか水商売でも何でもやり直せばいいやん。

おんや、浜田山小学校といえば、昔知り合いのお子さん達が通っていたところじゃないか。
葬式にやって来たなら住所氏名を記帳しているはずだから、それを手がかりにすればいい。そういう意味では電話をかける、と答えた子供の方がよほどまともである。

次女が好きになった男は単に自殺した長女の知り合いだけだったかもしれず、その場合三女が死んでも葬儀に来る保証はないし、三女を殺したのであればその男に会えてもいずれは次女は逮捕されてブタ箱行きである。そんなこともこの女教諭はわからんのかね。一体どこの学校でどういう教育受けたんだか。

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2010年4月 7日 (水曜日)

IQが低いのはどっちなんだか

タバコを多く吸う人間ほどIQが低い傾向にあることが明らかに (ウェブ魚拓)

まあ、私を含めて煙草が嫌いな非喫煙者なら、この結果には概ね同意できることだろう。特に周囲の迷惑になることも理解できずに平気で歩行喫煙するようなヴァカはIQが低いのだと言われれば、なるほどと頷ける(笑)。

煙草の煙が苦手な人ならすぐにわかると思うが、屋外での喫煙による副流煙は視覚的にはすぐに消えても臭いは空間的・時間的ともにかなり残っているものである。歩行喫煙の場合喫煙者本人は発生源にいないので、毒物だけまき散らして現場を立ち去るという犯罪的な行為をやっていることになる。

言っておくがニコ中患者に煙草を吸うなというつもりは全くない。関係ない他人に副流煙をすわせないで済むような状況であればいくらでも吸ってくれ。ただし医療費や保険料には差をつけていもらいたいが。

もっともIQが低いから煙草を吸うのか、煙草のせいで脳機能が破壊されてIQが低くなるのかはわからない。
相関関係は立証できても因果関係まではふめいだというよくある例の一つだろう。

とここまで書いてきて、本エントリーの結論である。
記事に書いているとおりなら、このマーク・ワイザー教授ってのは大莫迦ですか。

ワイザー教授は「低いIQの人々は自らの健康に対する意思が非常に弱いようだ。彼らはタバコ以外にも肥満、栄養の偏り、そして薬物中毒などの問題も抱えているだろう」と語っている。
この部分、煙草からの推測で行っているに過ぎないと思われる。だとしたら、これは学術的に実証している訳ではなく、ワイドショーのコメンテーターレベルで毒づいているだけだろう。だとすれば、こいつもあまりIQは高くなさそうだ。

とすれば、実は煙草に関する研究もあまりあてにできないという自己矛盾になってしまう。一種の嘘つきのパラドックスだな。

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2010年3月12日 (金曜日)

頭のいいふりをした言い訳をする見苦しい鳩

また出たよ。この男が何か科学を装ってものを言う度に、もともとそんなにあるとも思えない東大工学部卒の品位(^_^;)が下がるからやめてくれ。

鳩山首相:「揺らぎは宇宙の真理」 発言ぶれ批判に強調ウェブ魚拓

そりゃね、宇宙に「ゆらぎ」はあるでしょうよ。宇宙空間が等質でないのもそのためだ。
しかし、例えば1/fゆらぎとしてテレビコマーシャルなどにもなったゆらぎは、その形からわかるように周波数の逆数だから周波数が一定ならば値は変わらない。ゆらぎの定義は平均値からの変動だから、常に平均値を維持すれば0であるし、変動が一定ということもありうる。

ゆらぎはいい加減とか適当とは違うのである。確かに自然現象を分析すれば、上記のような特殊なケースは少なく、ばらつきが大きいことがほとんどだろうが、それは複雑系であることが多い自然現象の一面であって、自ら意思をコントロールできる、あるいはすべき人間に当てはめるのは間違っている。

例えば電車の運行が一定せず遅れや運休を繰り返したとして、乗客のクレームに対して「宇宙の真理はゆらぎだから、運行時間が一定しないのは当然だ」などと答えたら大問題だ。

ましてや一国の総理なのだから、姿勢や主張がころころと変わるのは問題外だ。自らの節操のなさを科学を装って弁明するようでは人間失格である。同時にPh.Dを即座に返上すべきだろう。

「多くの意見を聞いて大事にする過程で、揺らぎの中で本質を見極めていくのが宇宙の真理ではないか」と言うが、宇宙の真理とは片腹痛い。これは日本語として間違っている。政治家の真理というべきだ。それと、本質を見極められないで、揺らいでいる過程ばかりが表面化するのがこの人の欠点である。この記事は「聞き上手」などと提灯持ちをしているが、本当の聞き上手とは相手の言うことにころころと左右されて自らを失わないものだ。

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2010年3月 3日 (水曜日)

プロの職能を密室で侮辱する裁判官

注文設計型の住宅の設計業務が委託か請負かの判断で、請負と判断されて、依頼主から債務不履行と訴えられて受け取った設計料の返還を命じられた建築家が、裁判所の判断を批判する文章が日経ケンプラッツのウェブサイトに掲載されている(その文章をご覧になりたい場合は「続きを読む」をクリックして下さい)。

酷いな、と思ったのが、裁判官の密室での発言である。

 「消費者は保護すべき被害者」という考えの下、判決の筋書きは初めから決まっていたのではないか、とさえ思います。それほど、判決に至る道筋は荒っぽ い。挙げ句の果てには、「設計なんて、紙っぺらにチョロチョロと絵を描いただけのもんなんだから、実費100万円ももらえれば、十分でしょ」と、裁判官は 我々を侮辱し、「それが気に入らないなら構わないよ、(敗訴)判決を書くから」と、脅しのように示唆されました。示談を促す裁判官との個別面談でのことで す。傍聴が許されていない密室で裁判官はこんなことを平然と口にするのです。
 設計報酬は建築家の「知」の対価であり、命の糧です。職能をばかにした発言に、弁護士でさえ「建築家を侮辱している」と激怒し、同席していたスタッフは 裁判所の実態に悔しくて泣いていました。
 これが、私に限らず、すべての建築家が裁判官の理解不足ゆえの判決を受ける大きなリスクを背負って、業務にあたらなければならない現実です。自分は建築 家としてお人好しなくらい従順に仕事をしてきた。だから、裁判所はそれを神の如く公平に見て、判決してくれるに違いない、と思ったら大間違いなのです。我 々の業務、その置かれている立場、そんなことを理解して対応してくれはしないのです。

そこまで言うのなら、こう返してやろう。

裁判の判決文なんて、紙っぺらにちょろちょろと駄文を書いただけのもんなんだから、裁判官の給与なんて月8万円(これなら単身でも所得税はかからない)ももらえれば、十分でしょ。

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2010年2月23日 (火曜日)

論理(包含関係)の間違い

あるブログで気になるやりとりを見つけた。ただし、ここでは特定のブログを批判することが目的ではないので、抽象化ないし一般化して、そのやりとりの問題点を指摘してみる。頭でわかっていても(数学の問題として出されれば正解できても)、議論をしていて陥りやすい穴だと思うので、自戒の念も込めてのエントリーである。

甲の「AならばBである」という主張に対して、乙から「AだがBでない例がある」という反論があった。
これに対して、甲は「AならばBである、と言ったがBでないならばAでないとは言ってない」と反論したのだが、これは高校で数学勉強した人ならおかしいことに気がつかなくてはならない。

最初の甲の主張は集合で記述すればA⊂Bということになる。つまり「AはBに含まれる」、絵で描くと図1のようになる。

これに対する乙の反論は「AはBに必ずしも含まれない」であって、図2のように表現できる。
Logic_2

ここまで来れば、忘れていたとしても「ああ、そんなことやったっけなあ」と思い出す人もいるだろう。

ところが甲の再反論は乙に対する答えになっていないのである。「AならばBである、と言ったがBでないならばAでないとは言ってない」というのが間違いだからだ。「BでないならばAでない」は「AならばBである」という命題の対偶であり、最初の命題が正しければ(真である)、対偶も必ず正しい(真である)。言い換えれば「AならばBである」と言った瞬間に、「BでないならばAでない」と言ったのと同じことになり、この反論は「Cは正しいとは言ったがCが正しいとは言っていない」という自己矛盾になってしまう。

図1で「Bでない」というのは大きい方の円の外側の領域であり、「Aでない」は小さい方の円の外側の領域だから、「BでなければAでない」のである。

今回遭遇した例で言うと、甲の主張者の間違った反論に対して、乙が負けましたと降参してしまっている。議論する時には、議論が白熱すればするほど冷静沈着でありたいものである。

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2010年2月13日 (土曜日)

やはりこの人頭よくないね

「当面は民主党政権」 小沢氏が講演ウェブ魚拓

「自民党はメルトダウン」と言っているのだが、これは喩えとしてはあまり適切とは言えない。
原子力発電における炉心は、核燃料が臨界に達して核分裂反応が連続して起こり、その時の熱を利用して発電しているが、冷却水などで反応をコントロールしていわゆる暴走をしないようにしている。その制御が効かなくなって炉心が過度に高温になって溶融してしまう状態がメルトダウンである。

自民党って、別に反応が制御できなくて過熱したわけではなく、逆に選挙に負けて反応すらまともに起きなくなって縮小しているのだから、メルトダウンとは正反対の状態である。

世間一般でメルトダウンは単なる機能不全の喩えみたいに使われることが多いのかもしれないが、科学技術の振興や教育、エネルギー政策などの観点から、原子力発電に対する間違った印象を与えかねない不適切な喩えを、政治家が率先して使うべきではない。

むしろ議員数が多すぎて、それを背景に炉心(小沢)が暴走している民主党の方こそ、政権の不支持率が支持率を逆転した今、メルトダウンに近い状態といえる。運転を管理しているのが宇宙人なのも問題だ。

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これはちょっと酷い書評だと思いませんか

絶版になった拙著(共編著)の版元である京都の学芸出版からの新刊紹介のメールから。

【おすすめの一冊】
大西 隆・小林 光 編著
『低炭素都市 これからのまちづくり』

兵庫県立淡路景観園芸学校の平田富士男という人が書評(読者レビュー)を書いているのだが、その冒頭が次のような文章である。

たとえ、それにデータ的、理論的裏付けがなくとも、国のトップがその政策目標を公に発すれば大きな影響力を発揮する。それは、政策運営のあり方に対してだけではなく、国民意識に対してでもある。「マイナス25%」という目標設定には、多くの国民がその達成に懐疑的な目を向けながらも、その反面「何かしなければ」という気持ちがより強くなったのも事実だろう。
学術書の書評が政治的発言に言及し「データ的、理論的裏付けがなくてもよい」というのは承服しかねる。

何かしなければ、という気持ちは確かに強くなった。それはこんなことを言う総理大臣を早く辞めさせなければならない、いいう気持ちである。

確かに長期的なエネルギー戦略は必要である。しかし前提が違っていればその内容も展開も異なる。二酸化炭素温暖化主犯説に立つと、200年の埋蔵量があるとされる石炭の利用が著しく制限されることになりかねない。残念ながら現状ではまだまだ再生可能エネルギーはすぐには主役になれないのだ。電力会社の技術者などはもっと本音を内輪話だけでなく広く世間に対して語るべきだ。

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