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2012年1月10日 (火曜日)

石原慎太郎の「妄言」

昨日の産経新聞に掲載された石原慎太郎東京都知事のエッセーが酷いのである。

地球は滅びるだろう

以前から、二酸化炭素を地球温暖化の主犯と断定して、これに基づいて暴走政策を採っているのだが、この記事を読んで得心した。例の我欲発言と通底しているのである。

彼にしてみれば、今の文明社会は容認できないのだろう。自分自身は現代文明に乗っかって時流に乗り、世に出たわけだが、「転向」を認めて開き直っている。

「やはりこの地球は間もなく滅びるような気がする。」
あんたが先に滅びてくれ。地球という惑星は簡単には滅亡しないし、人間の生存空間もそうそう簡単には壊れないだろう。大気圏はそうそう簡単に一方向に暴走するだけのシステムではないからだ。

「これから九年の間温暖化は加速されて進み、異常気象は最早異常なものではなしに正常なものとなっていく、いや既になっている。」
そもそも異常気象とは何か。気象は毎年違っている。そういう意味ではもう何億年も異常気象の連続である。それだけのことだ。

「世界中の氷は溶け続け、NASAのハンセン教授の予測通り北極海の氷も後十年わずかで消滅するだろう。」
石原もハンセンもまず間違いなく数十年後には生きていないから、煽っても結果が違っても責任が取れない。

「それによって大洋は水かさを増し続け、増えた水は地球の自転の遠心力で赤道付近に集まり」
えっ、そうなの?しかし地球の自転速度も徐々に減少しているから、相殺されるかもしれない(笑)。
いや、この理屈が正しいなら、もしも寒冷化になって太陽の水かさが減ったら(そんな単純には行かないだろうが)赤道付近の海水面は下がることになる。

「ツバルのような砂州国家は水没し」
ツバルに関しては、水没の原因は「地球温暖化による海水面上昇」以外にいろいろと指摘されている。

「その生命の存在をも否定しかねない幼稚さの所以とは、文明が育んだ人間たちの我欲に他ならない。」
ここで我欲が出てくるわけである。しかしこういう思い込みの塊の文章を書いて恥じないようでは、石原自身が幼稚なのではないかと思えてくる。

「刻一刻進んでいる温暖化による地球の毀損を防ぎ得ないのは自明のことなのに」
少しも自明ではないだろう。本当に自明なら世界中の科学者から疑問や反論など出て来るはずがない。

石原はチェコ大統領ヴァーツラフ・クラウスの著書 <「環境主義」は本当に正しいか?>は読んだのだろうか。いや、ここまでカルトのように二酸化炭素温暖化主犯説に取り憑かれているようでは、読んだとしても、クラウス大統領を罵倒するだけだろう。情緒的、観念的な文学者と経済学者の違いはぬぐい去りようもない。

次の東京都知事にはクラウス氏のように、現実を見据えて冷静中立で論理的思考の出来る人物を切望するばかりである。

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コメント

個人的には、むしろ地球温暖化論の方に、人類のエゴ肥大を見るんですが。

長い目で見たら節約になるからと言うて、高くて効果の怪しい物売りつけるのは、インチキ商法の定番ですなあ。

電気自動車や巨大な風車の話はするけど、電卓のように環境光でも動作する太陽電池式のノートパソコンや、個人で自由に海や空を駆けるソーラーヨットやソーラーグライダーの話せん時点で、エコの話もどうなんかなあと思います。

投稿: wagonthe3rd | 2012年1月11日 (水曜日) 03時35分

>>wagonthe3rdさん

おっしゃるとおりです。温暖化論にはEUあたりの壮大な利権の臭いがします。

個人的には腕時計や電卓がソーラー電池駆動です(笑)。

投稿: フロレスタン | 2012年1月11日 (水曜日) 11時17分

 ええと、石原の妄言の上に書くのも何ですが・・・・
 高高、選抜おめでとうございました。

投稿: Joe | 2012年1月28日 (土曜日) 06時48分

>>Joeさん

ツイッターでリブしてくれればよいのに(笑)。
31年前に1-11で初戦敗退食らっているので、おめでとうは勝利までお預けです。

投稿: フロレスタン | 2012年1月29日 (日曜日) 00時46分

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