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2010年5月 1日 (土曜日)

3Dテレビで儲けたい連中

最近のテレビを見ていると、さりげなく3Dテレビの情報を流している。地デジのように「これでもか、これでもか」という情報の洪水でないのが巧妙で、メディアスクラムのような状態にも見えないので、これは仕組まれているのかどうかわからないが、何らかの意図はあるのだろう。例えばNHKニュースでアバターのことを取り上げたり、新しい家電製品として紹介したりする一方、フジ系列の熱血平成教育学院では番組中で3Dテレビの仕組みを出題し、解説を兼ねて出演者に視聴体験をさせる、といったやり方である。

子供の頃、雑誌の付録に赤と青のセロファン紙を貼った立体メガネがついてきたことがあるが、原理はその時と全く同一だ。セロファン紙メガネがハイテクデバイスに替わり、静止画が動画になっても、である。つまり全く新しいメディアというよりは、子供の頃の想い出にハイテクの色づけをして記憶を呼び覚ましているともいえる。

そもそも人間の視覚自体が左右の視差を利用して立体視しているのだから、現実世界も一種の錯覚なのだ。
違いは、現実世界が実際に自分の視覚軸方向に奥行きがあるのに対して、3Dテレビはあくまで二次元の平面の映像にすぎない、という点だ。これまで人間の脳は三次元の現実世界を人間の脳を通した擬似的三次元世界として錯覚してみていただけなのに、新たな擬似的三次元世界を描いた視覚的刺激が加わることになる。

脳は混乱しないのだろうか。
現実世界でも加速度によって気分が悪くなる乗り物酔いがあるが、3Dテレビ酔いもあるようだ。子供や高齢者は要注意だという。つまりやはり脳は混乱すると考えるのが妥当なのだろう。

もっともこれは週刊新潮の5月6・13日特大号に記事があるが、笑ってしまうのはそこに登場する専門家のコメントが尾木直樹と和田秀樹の2人だと言うことだ。特に和田秀樹のコメントなんて勝手な憶測で固められたメチャクチャなものである。新潮さん、人を選ばないと記事の信頼性がなくなるよ(笑)。

3Dコンテンツを長時間見た直後に自動車運転なんかして大丈夫なんだろうか、という疑問がわく。
こういうのは場合によっては命にかかわることなので、きちんと専門的に検証してもらいたい。

3Dテレビは通常のテレビと比較すると2割くらい高いというし、コンテンツの製作には専用のカメラが必要なので、これを契機に経済活性化という名の儲けを企てる連中がいても何の不思議もない。いや、よいコンテンツができればそれはそれで歓迎すべきだ。ネガティブなことばかり言っても始まらない。物事には長所、短所の両面がある。長所はきちんと活かすべきだ。

ハイビジョンによって画面の解像度が高くなった結果、小さく映る遠くのものも描きやすくなったことが3Dテレビの登場の背景にあると平成教育学院に出演していたソニーの関連会社の技術者が言っていた。だとすれば、スポーツ中継やドキュメンタリー番組などで奥行きをじっくりと感じさせるような広がりのあるコンテンツを期待したいところだが、実際には平成教育学院でも出演者が喜んでいたのは、画像が自分の方に「飛び出してくる」シーンだった。恐らく安直にそちらの方が多用されるのだろうな。アダルトビデオで女の子が裸で近づいてくるのなら、見ている時は一瞬嬉しいかもしれないが、触ってもそこにリアルの肌がないのでは興ざめだ。インポが増えるかもしれないな(笑)。

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