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2010年3月 2日 (火曜日)

津波警報(大津波警報含む)の示唆する世相

今回のチリ大地震による津波は、1960年の時と同様太平洋をはるばる渡って日本沿岸までやって来た。前回は三陸地方で犠牲者がたくさん出たが、さすがに今回はそういうことはなかった。

しかし、いくつか今の世相を示すと思われる出来事があったので、列挙してみる。

まず、今朝のNHKニュースで報じていたのだが、津波の第一波が到達すると避難所から帰宅する人が多く、避難所によっては波が一番高かった時に避難者が最大数の1/4程度のところがあったという。取材に応じていた70代と思われる女性は「危険がなくはないが大丈夫だろうと思った」と語っていた。

この勝手な判断は危険だ。自分で大丈夫だと思って大丈夫なら津波警報や注意報はいらないし、避難所など不要である。50年前の教訓は一部で風化しつつあるのかもしれない。津波は第一波が最大とは限らない、ということも徹底する必要があるだろう。

勝手に判断して自滅する人間はいつの世にもいるものだが、昨今は個性尊重とやらで「俺様」「アテクシ」が絶対という人間が増殖しているようで、こういう自分勝手な人間が何人か避難所を立ち去り始めると、何の根拠もなく人任せで安心して釣られて帰宅する人を誘発したのかもしれない。これが大人数になると、最早止めようがないだろう。避難所における管理体制を見直す必要があるということだ。

次にテレビ画面である。はっきり言ってあの日本地図は邪魔である。不謹慎と言われるかもしれないが邪魔である。アニメファンなどが文句を言ったらしいが当然である。アスペクト比16:9のデジタルハイビジョンと4:3のアナログで画像が共有のためか、NHKでは地図が画面中央によっていた。フジなどは端に寄せて少し傾けてできるだけ邪魔にならないように表示していたが、せめて半透過にするとか、陸地部は塗りつぶさずに透過表示にするとか、工夫はあったはずである。特にNHKはチャンネルをいくつも持っているのだから、一番影響の少なそうな(笑)教育テレビに集中すればよかったのではないか(それ以外のチャンネルでは津波情報は教育テレビで、と告知すれば済むではないか)。あるいはデジタル放送ならデータ放送として流すことも考えられる。いずれにしても単純なオーバーレイ表示というのは能がなさ過ぎる、というかアナログ時代そのものの発想ではないか。地デジ地デジと喧伝しておいて、肝心のテレビ局の頭の中がアナログであることを露呈してしまったともいえる。

東京マラソン。ゴール地点が臨海部ということで、中止すべきだったという意見もあって、これは難しい。確かに万一被害が出れば東京都は非難を受けることになる。しかし、日延べはできないから、恐らく3万人も走るようなレースでは中止をしたら、それはそれで出場者から大ブーイングで、どっちにしても東京都は非難に晒される。その場合でも中止決定を無視して何人かが勝手に走り出したら、もう止められないだろう。トップクラスの選手は津波襲来前の昼前にゴールしてしまうからよいが、一般参加者が制限時間ぎりぎりでゴールした場合は微妙である。もうこれは結果オーライというしかないが、レース途中で直下型の大地震が来るという可能性もあるわけで、競争率8.9倍、出場権が何倍もの価格でネットオークションで転売されたり、カラーコピーや前年のゼッケンで不正出場しようとするのが出たりと過熱している状況を考えると、東京都の危機管理体制も問われることになるだろう。石原知事のイケイケドンドンもこういう場合には危うい。

それからtwitterを見ていたら、原口総務大臣がつぶやいているのに対して、的確な情報発信だ、とか政治が動いていると実感する、といった賞賛の声があったのには正直違和感を覚えた。昨今は50代前半以下くらいの政治家がtwitterで遊んでいるのが日常化してしまつたが、津波情報をいちいち総務大臣が知らせなければいけないのであれば、こんな危ない国はない。そんなことは大臣のやる仕事ではない。実際には気象庁が対応しているわけで、テレビでも上記のように番組を邪魔するくらいこれでもかと津波情報が画面を占有しているのだ。だいいち大臣1人で各地の情報を網羅することなんてできないわけで、たまたまその時にいた場所や自分の入手した情報を二次情報として流しているわけで、正確性や信頼性にも問題があるだろう。

正直なところ、海なし県で生まれ育ち、海岸付近や極端な低地に済んだことのない私は水害にずっと無縁で、当然津波の恐怖も実感はない。しかしだからこそ津波や水害に関してはその恐怖や危険について人の話を謙虚に聞くことが出来る。最後は月並みなまとめだが(^_^;)、災害時には自分勝手な判断をしないよう、普段から正しい知識を身につけ、いざという時には冷静に行動するよう心がけたいものである。

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