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2009年11月 1日 (日曜日)

こういう記事の書き方はネットに悪意を持っているためかな

ネットで旅予約、便利でもトラブルも急増 (ウェブ魚拓)

確かに電話で直接やりとりした場合よりは、本当に契約が成立しているかどうか、確認しにくい面はあるかもしれない。ネットの性質上、相手からの確認メールが発信されたとしてもそれが必ず届くという保証がないからだ。記事中にある「今年5月、ネットで旅館の予約をしたが、画面では『予約ができなかった』と表示された。別の旅館に宿泊したが、後日、その予約できなかった旅館からキャンセル料を請求された」というのは、システムの欠陥のようである。

しかし、である。
「08年度の苦情相談件数は124件で、やはり3年前の3倍近い」というのは、全体の利用件数の推移と比較しないと、いきなり昨年になって苦情が増加したような印象を与える。苦情の件数はともかく、比率は実はそれほど変わっていないかもしれないし、逆に昨年が特異な年だった可能性もある。

格安航空券の場合は、ネット予約でなくとも日付を間違えたらキャンセルは不可能だろう。対面販売だと、その場で相手から確認されて間違う可能性が低くなることはあるかもしれないが。この記事の二つの例は、中高年や女性がネット被害に遭いやすいと言いたいのかもしれないが、最終的に自己責任できちんと確認しないといけないというメディアリテラシーの必要性は属性に関係ない。

「便利でもトラブルも急増」とあるけれど、ネットの場合便利さとリスクは裏腹の関係にあり、利便性が高まるほどリスクも増加する、ということもメディアリテラシーとして知っておくべきことである。こんな見出しをつけているうちは、既存メディアにはそんな意識付けは期待できない。「便利さの裏に潜むトラブル」といった見出しにすべきである。

「ネットでの契約は、便利さの一方で、トラブルに巻き込まれる可能性も高い。安易に契約をせずに注意事項をきちんと読むことや、信頼できる業者を選ぶことが大切」という日本消費者協会職員の「アドバイス」を掲載しているが、「信頼できる業者」の基準を示さないと、これまた意味がない。

単に大手で著名なサイトだからいいとは限らない。大手でも出来の悪いシステムになっていることがある。

ウェブアクセシビリティに配慮していて、画面が見やすく操作しやすいこと(特に確認画面)、SSLを導入していること(URLがhttps://で始まる)、確認メールのあることを明示していること(できれば自動応答と担当者からの手動メールの両方があることが望ましいだろう)、電話やメールの連絡先が把握しやすくなっていること、などがエンドユーザーの立場からの条件として挙げられる。

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