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2009年9月 6日 (日曜日)

東京湾アクアライン両端の県知事の見識のなさ

東京湾アクアラインの通行料金を800円に引き下げさせた森田健作もどうかと思ったが、民主党が政権を取るや、妄想がかった持論をまた蒸し返した松沢成文神奈川県知事(元民主党代議士)も、たいしたことはないな。相当な成田・羽田リニアの建設促進である。これは先日の総選挙で落選した公明党の太田代表も異口同音に主張していた施策であり、そのことからも論外であることがわかるというものだ。

神奈川県知事 松沢成文 特別寄稿
「ジャパンパッシングを避けたいならまず成田・羽田空港をリニアで結ぼう」

これについては今年4月23日のエントリーで批判したが、どうみても国益を装った神奈川県の「我田引鉄」なのである。

シャルル・ドゥ・ゴールとオルリー、ヒースローとガトウィックを高速鉄道で結んで一体運用などという話は聞いたことがない。そんな必要はないから当たり前だ。

確かに日本の空港政策は迷走を続けてきた。
しかしこの記事にあるように滑走路の平均延長を述べても意味はない。平均の長さの滑走路などというものは実際には存在せず(たまたま平均値に近い長さの滑走路はあるかもしれないが)、運用などできないからだ。あくまで個々の滑走路長を問題にしなければならない。

もはや時代遅れだがB747の欧米路線への就航を前提にするならば、羽田の滑走路はすべて3150mに延長する。
成田空港のB滑走路の2150m、延長後の2500mも論外だ。
より現実的には、中型機が主力となりつつある現在の航空機事情からすれば、最低限成田のB滑走路の3000m化が必要だろう。羽田も最低1本は3150mにする。

そして両空港を首都圏の第1、第2空港として独立して位置づけて運用し(競争することでサービスの向上が期待できるだろう)、両空港とも国内線・国際線の乗換ができるようにする必要がある。4000mの滑走路ではなく、そうした機能面こそ世界標準である。

それでも需要が満たせないならば(というよりこのような運用をすれば早晩供給能力に限界が来るし、そうならなければ日本経済の今後の成長など見込めないことになり、成田・羽田リニアなどあっても無用の長物となる)、懸案の横田基地の民間利用による首都圏第3空港化である(茨城空港は首都圏第3空港にはなりえない。所詮は北関東のローカル空港である)。圏央道、中央道と組み合わせることで神奈川県中西部、山梨県、東京都多摩地域、埼玉県西部・北部、群馬県あたりの国際空港利用の利便性が向上する。

上記のダイヤモンドの松沢論文にも、横田の軍民共用や成田・羽田の一部拡充について触れられているが、そうであればなおさら成田・羽田をリニアで結ぶなどと言う「無駄遣い」は必要ない。成田空港は高速鉄道の開通で都心とのアクセスという弱点は克服される。残る克服すべき弱点は1日17時間という運用時間とB滑走路である。

意味不明のリニアに2〜3兆円もつぎ込むくらいなら、首都圏の空港政策を一から見直して、その弱点克服に資金を投入すべきである。

(追記)
成田空港不要論者の方もいらっしゃいます。
日本経済をボロボロにする人々

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