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2009年9月22日 (火曜日)

「八ツ」あたり・「場」あたりの民主党の八ツ場ダム建設中止

八ッ場ダム建設:国交相との現地意見交換会、不参加へ−−水没5地区委 /群馬ウェブ魚拓

現政権はいわば「マニフェスト原理主義」であり、地域主義を唱えながら、トップダウンによる八ツ場ダム中止宣言によって、50年にわたって時代と国の施策に翻弄されようやく生活の安定が見えてきた矢先の吾妻の人たちを混乱に陥れている。そして、(自分たちが無駄であると考える)無駄をなくすための(自分たちが必要であると考える)無駄は容認するというはなはだ奇妙な論理を展開している。

私は上記記事にある地元の人たちの「抵抗」を支持する。
民主党政権が、政治主導という名の地域無視・独断専行の行動を改めるまで、抵抗を止めないでもらいたい。

八ツ場ダム建設が本当に必要なのかは正直なところよく分からない。しかし、全くの無駄である、あるいは逆につくらないととんでもないことなる、という両極端は恐らくない。水需要は確かに年府の生活用水や工業用水では減少しているが、渇水が将来全くないという保証はないし、群馬県庁の駐車場が水没して管理責任者の課長が自殺したように治水の問題もある。(利根川水系の上流部における一支流である)吾妻川での制御というこれまで存在しなかった手段を持ちうることになるのである。利根川最上流部にはダムが多いが、水力発電目的のものもかなりある。単純に数だけ数えてもういらない、という議論を展開する人がいるとすれば、それは乱暴な話だ。また、利根川水系のダムは堆砂で埋まりにくい、という指摘もある。ダム問題で田中康夫1人の「亡霊」に振り回されてはいけない。

別のブログでもコメントしたのだが、事業全体の残り1/4程度まで進んでいる八ツ場ダムは、無駄を出さないよう適正な予算執行で事業を完了させ、その後事業効果のコストを含む維持管理の実態を仔細に把握し、広く情報公開することにより、今後の公共事業のあり方を考えるケーススタディとした方がよほど建設的であると私は考える。

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コメント

民主党は選挙に勝利したとして、マニフェストにある全ての政策が有権者の支持を得たと言うが、とんでもない間違いだ。有権者は幾つかの政策、例えば脱官僚に関わる政策には賛成し投票したが、全ての政策を吟味し、その全てに賛成したものではない。いわば、総論として「賛成」したが、各論においては必ずしも「賛成」としていないのだ。

また、今回の衆院選の投票率は69.3%であったが、民主の得票率は選挙区47%、比例区42%ということは、仮に選挙区の47%で計算しても、全有権者の32.6%しか「賛成」していないということになり、他の3分の2は民主マニフェストに反対、もしくは賛成の意思表示をしていないのだ。

そういうマニフェストのカラクリを知りながら、前原国交相は、就任会見で一方的に、マニフェストに書いてあるから中止すると宣告、しかも、地元住人の頬を札束で叩くかのように「金(補償金)をやるからお前たちは黙れ」というやり方、地元住民が怒るのは当然であり、中止前提の話し合いには臨まないとするのも理解できる。

TVで人気の「水戸黄門」では最後に印籠がでて悪徳代官がひれ伏すが、前原劇場では、いきなり印籠(マニフェスト)を取り出し、地元住民はそこにひれ伏せという、極めて反民主主義的なやり方だ。また、最後には補償金ということになるのだろうが、最初から金を出すから黙れというのは強圧政治そのものではないか。

投稿: mikusanh | 2009年9月22日 (火曜日) 16時35分

>>mikusanhさん

おっしゃるとおりですね。強圧政治の臭いを私も感じます。マニフェストに書いてあるからと問答無用なのですよね。

ここでもたびたび指摘しているように、各論の整合性が取れていないという欠陥があるのに、無批判に受け入れるわけにはいきません。

民主党シンパが多いと言われている各種メディアの調査でも、民主党の政策は必ずしも支持されていません。

投稿: フロレスタン | 2009年9月22日 (火曜日) 17時30分

本日のタイトル秀逸です。座布団三枚贈呈!(^_^.)
民主党のマニフェストあちこち無理が生じています。
あれもこれもかつての自民党との政策の違いを出そうとすると、こういうことになるのでしょう。実力もないのにあれもこれもとするから自己矛盾に陥る。「公務員制度改革」を断行する。これひとつでも衆院選勝てたのに・・・。
財源問題ほか詰め不足で欲張りすぎたということでしょう。これがやがて命取りになる。

投稿: 閑話ノート | 2009年9月22日 (火曜日) 22時38分

>>閑話ノートさん

座布団ありがとうございます。
ちなみに今の笑点の大喜利の座布団10枚の商品のキーワードは「身から出た錆」ですね(笑)。

「あれもこれもかつての自民党との政策の違いを出そうとすると、こういうことになるのでしょう」

おっしゃるとおりだと思います。マニフェストの原稿を書いた民主党事務局の多数派は旧社会党の事務局員だそうなので、それも宜なるかな、ですが。

投稿: フロレスタン | 2009年9月22日 (火曜日) 22時54分

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