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2009年6月15日 (月曜日)

ナンチャッテ国際空港

昨日帰国した久々の海外渡航。
実は、出発前に機内や待合時の時間つぶしにと思ってちょうど書店で見つけた「血税空港 本日も遠く高く不便な空の便」というのを購入した。まだ途中なのだが、そんな折、こんな記事がブログ「大石英司の代替空港」で紹介されていた。

トランジットで利用したパリ郊外のCharles-de Gaulle空港は、混雑するしあまり好きではない(一昨日なんか空港の職員の黒人の姉ちゃんにフランス語で話しかけたら、フランス語は苦手なので英語で話してくれ、と言われたw うーむ、こちとら、パリということでそれほど達者とも言えないフランス語で話したのに~。日本人のエールフランス職員の方がずっとフランス語達者だぞ)が、まあ国際的な大都市の空港は規模や機能としてはあれくらいは欲しい。

それに比べると成田の貧弱さは、開港以来30年余、何度も何度も言われているが改善の兆しは見えない。それでもなお、現在就航している海外の航空会社と同数くらいの国が、枠の空くのを待っているという。改善されるのは、高速新線が開業する都心とのアクセスくらいだ。もはや仁川やチャンギなどと比較するのも憚られるような状態で、今回航空路としての最終目的地だったプラハのRuzyně空港と比較しても、機能や規模で劣っている。規模面では例えば滑走路。プラハは2本あるがどちらも3200m以上と長距離大型便が就航可能だ。24時間運用でない成田空港は午前8時に出発ターミナルに人はそれほどいないが、母都市の規模の遥かに小さいRuzyněは成田よりも人が多かった。

さて、この夏野氏による記事で主張されていることは、概ね良識ある識者の共通認識といってよいだろう。ただ、静岡空港のようなお莫迦空港はさておき、「発着枠はすでに満杯」といういささかミスリーディングな表現があったので、これについてはコメントしておこう。これは紹介した新書の「血税空港」でも指摘されているが、事実ではない。

1つは、発着の間隔がまだ詰められる、ということで、現在約22万回/年とされている離着陸の回数は実は30万回/年くらいまで可能である。これは航空管制の問題や近隣への騒音対策などの理由があるようだが、航空機の低騒音化やダウンサイジングも進んでおり、ここは是非早急に可能な限りの対処を要望したい。

そして、新書で読んで知ったのだが、成田の滑走路は長いA滑走路(長さは欧米長距離大型便の発着可能な4000m)と短いB滑走路(現在2180mで延長して2500mになる)にそれぞれ最初から航空会社ごとの割り当てが決まっていて、A滑走路でアジアなどの近距離便の発着が行われるという無駄もあるという。そして相当の部分がノースウェストやデルタなどのアメリカの航空会社の既得権になっている。成田を利用した方はわかると思うが、アメリカの飛行機が並んでいる様は、いったいどこの国の空港かと思わせる光景である。

通常はその時々で管制が利用する滑走路を変えるようだが、成田はそうなっていないのだという。

もっと重大なことは、世界の国々でオープンスカイ化が進んでいるのに、日本はこれにも乗り遅れていることだ。
航空機の航続距離が伸びれば、日本はアジアと北米を結ぶ路線網の中でスルーされる危険性も相変わらず孕んでいる。日本は経済大国だからと殿様商売などできないのである。成田国際空港会社の略称はNAAだが、Nが「なんちゃって」の略にならないことを切に祈るばかりである。

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コメント

お帰りなさいませ。
先日ニュースで読んだのですが、今年のランキングで仁川空港がベスト1だったそうですね。
日本からは関空と中部だけだったとか。とはいえベスト10に2つというのはなかなか素晴らしいと思えます。
香港が仁川に負けたのがちょっと(かなり)悔しいですけど。
成田は利用したことがないですが、そんな状態だとアジアの中だけでなく、世界から取り残されそう。

投稿: 蓮花 | 2009年6月16日 (火曜日) 01時45分

ご無事で何より。ちょっとお天気悪かったのでは?
わたくしは毎回なーんも考えんと、ラクなんで〈Charles-de-Gaulle-成田〉なんですが、
確かにどこがアジアの玄関口?と思いますね。
おもしろそうなのでこのご本注文してみます。が、読んだらきっとムカムカするのだうな・・・。
関空は鳴り物入りでオープンのわりには・・という噂だったと思うのですが、ランキングに入っているのね。

投稿: 圭 | 2009年6月16日 (火曜日) 06時26分

>>蓮花さん

関空は機能、施設としては充分ですが、着陸料が高くて需要が少なく、海外のキャリアが減便や撤退してますね。離発着容量の半分もいってないようです。

一番笑っちゃうのは、ファーストクラス、ビジネスクラスの客が少ないんだそうで、関西人のケチがもろに出ているという評判です。

成田は既に取り残されています。需要があるから目立たないだけです。中部は滑走路が2本になれば世界の中で太刀打ちできますね。

>>圭さん

ええ、北海に低気圧が発生して、その影響で変わりやすい天気でした。時々にわか雨みたいなのがあったし雷も鳴りましたが、おおむね晴れてましたよ。朝晩は気温が低い。

アジアの玄関口は東アジアなら仁川(日本の地方空港もこちらとの接続の方がいい)、東南アジアならチャンギでしょう。タイやマレーシア、香港などもあるけれど。

関空は4000mと3500mの2本の滑走路があるのと24時間運用、国際線と国内線の乗り継ぎ可能なので、多分ランキングされているのでしょうが、経営的には青息吐息ですね。中部も3500m滑走路と24時間運用が評価されているのだと思います。17時間運用で実質国際線のみの成田はダメですね。

私は欧州の空港ではスキポール(アムステルダム)とカストルップ(コペンハーゲン)が好きです。

投稿: フロレスタン | 2009年6月16日 (火曜日) 21時41分

小生もスキポールを好んで使います。最近ヒースローに5番ターミナルができて、Securityが大分楽になり、今回は使っています。CDGはLoungeが良くないしで、行かないようにしています。
成田は仕方なく使います。北米と欧州へは千歳をハブにするのが良いのですがねえ。

投稿: そろそろ | 2009年6月16日 (火曜日) 22時04分

>>そろそろさん

ああ、ヒースローは進化しているのですね。

千歳ハブってのは、大圏航路上にあるので位置としては理想的なのですよね。欧州便は新潟上空通ので、新潟空港ももっと見直されてもいいと思いますが、いかんせんちょっとローカル。

投稿: フロレスタン | 2009年6月17日 (水曜日) 00時36分

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