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2009年4月13日 (月曜日)

迷走する政治の一端

エコポイントで生産増ならメーカーは雇用を…自民・園田氏 (ウェブ魚拓)

この園田講演にはいろいろな問題が含まれているように思う。
根本的な問題は、中長期的な経済成長を考えた場合、自動車や家電が今後も日本経済の中心であるのか、という点である。それを明確にしないで、現状がそうだからといってこれらの特定の業種に対して税金を多額につぎ込んでよいはずがない。

次に「雇用維持・創出計画を策定して公表するよう要請した」という点である。やはりこの国は社会主義なのだなと改めてよくわかる。経営が苦しい現状に対してエコを偽装した助成を餌にこれらの企業は、経営の根幹に関する数字を先の見通しもはっきりしないまま決めろ、と政治に強要されているのである。本来これは自主的に、しかもその時々の経済状況に応じて柔軟に決めればよい性格のものだろう。昨年末の派遣村騒動がまだ尾を引いている。

しかし、この間まっとうな有識者が口を揃えて指摘しているように、正規雇用があまりにも強く守られすぎていることが、派遣切りを生んでいるのであり、そうした根本を改めないで政治が雇用圧力を強めれば、逆に雇用は悪化し、製造業の海外移転はますます進行する。仮にこの政策で一時的に求人が増えたとしても、現下の制度ではやはり企業は正規雇用の拡大には躊躇するだろう。

次に偽装エコである。
この経済状況下、しかも30代以下の世代が未来に希望を持てない社会において、25万円程度補助をしたからといって、低燃費車が急速に売れるようになるとは考えにくい。現にハイブリッドカーだ低燃費車だといいながら、その一方で自動車会社は団塊の世代を対象に価格300〜400万円くらいの大型のRVやキャンピングカーを売ろうとしている。

自動車も家電もこんな政策で一時的に売り上げが増えたとしても、廃棄物が増大する。一部の部品はリサイクルできるだろうし、レアメタルなどはすべきであるが、リサイクルには限界があり、しかもそのことで「化石燃料」の消費が増える可能性もある。

いくら低燃費といっても二酸化炭素は排出される。もちろんこの程度の排出が地球温暖化の主因であるなどとはいえないだろうが、いくら無用の長物とはいえ政府は京都議定書での約束を守る義務があるのではなかったのか。それともウクライナあたりから排出権が買えたからそれでいいのか。その原資は誰が出すのだ。船会社を苦境に陥れながら、わかりにくい仕組みの高速道路料金の1000円均一でも自動車交通量は増えた。結局、今の社会制度や技術水準では経済対策と二酸化炭素排出削減は両立しないのだ。

京都議定書から脱退して二酸化炭素排出削減という縛りを企業から取り除くこと、そして正規雇用に対する過剰保護を撤廃して、これまた企業から雇用問題でのくびきを取り除くことが必要だ。また、過去の産業政策でも成功したことのないその時もて囃されている特定業種に対する投資・育成政策ではなく、もっと自由な企業活動を促進するような規制緩和を進めないとこの国に未来はないだろう。現政権はあきらかにこれとは逆行し、負担だけを後世にツケ回しようとしている。

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コメント

こんにちは。
すべて仰るとおりです。
どうも昨今規制緩和政策が後退していますね。誠に困ったものであります。

投稿: 閑話ノート | 2009年4月14日 (火曜日) 12時28分

>>閑話ノートさん

今恐れられているのは6月に来るであろうクレジットクランチですね。金融庁は日本経済を潰す気でしょうか。

投稿: フロレスタン | 2009年4月14日 (火曜日) 18時39分

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