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2009年1月 1日 (木曜日)

総理就任以来今までは逃げていたくせに

<年頭所感>麻生首相「世界で最も早く不況から脱出する」

1月1日0時7分配信 毎日新聞

 麻生太郎首相は1月1日付で年頭の所感を発表した。米国発の世界的な金融・経済危機に触れ、「国民の景気や生活に対する不安を取り除くため、政府は全力を尽くす。世界で最も早くこの不況から脱出するのは日本だ」と危機脱出に向けた決意を表明した。

 また、「日本、日本人はその底力にもっと自信を持っていい。ピンチをチャンスに変え、困難を必ず乗り越えることができると信じている」とし、持論である「日本の底力」を強調。「受け身ではだめだ。望むべき未来を切り拓(ひら)くために、行動を起こさなければならない。私は決して逃げない」と国民に協力を呼びかけた。

単なる能書きや決意表明、スローガンの類なら総理大臣でなくとも発することはできる。世界最速で不況から脱出するのは日本、というならその具体的な方法を示してもらいたいものだ。

技術立国の担い手である理系出身者は冷遇され、若年・中堅層は雇用不安や賃金格差に悩まされている。
円高を生かせない現状は、相変わらず輸出(外需)依存であり、その主要な担い手のアメリカ合衆国やシナが転けている状態で、どうやって世界で一番早く不況から脱出するのだろうか。そもそも経済がグローバル化した現在、こういう国家間競争に意味があるのか。

私は逃げない、というなら、選挙の票目当ての高齢者優遇(社会福祉予算の9割以上が高齢者向け!)をいい加減に思い切って切り替えて若年層をもっと手厚く遇し、定額給付金のような愚かな施策の減資を(目先の雇用対策だけでなく)新産業創出のために使ったらどうか。そして官僚社会主義の日本の社会システムを破壊すべきである。地方自治体の業務と重複する霞ヶ関の地方出先機関は統廃合ではなく廃止することが必要だろう。

こうした既得権益のせいで、日本人はもはや底力を発揮できないくらい疲弊しているのではないか。
歴史的に遡れば、こうした官僚社会主義国家としての近代日本の基礎を作ったのは麻生総理の高祖父に当たる大久保利通だ。皮肉なものだ。

もっとも国民の景気や生活に対する不安を取り除くというなら、こうした大規模な政策転換をすることができない麻生総理自身の退陣が当面の一番の処方箋だ。逃げないで欲しい(笑)。

(追記)
同様の論調のブログです。
新年から世迷言?
お客様の世界各国を差し置いてどうして最初に不況を脱出出来る?

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コメント

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今の仕事に将来性がないと思い、他の将来有望な仕事に挑戦しようという人に対して、日本は冷淡過ぎます。

長時間労働を強いられているため在職中に勉強することはままならず、退職して例えば大学に入り直そうものなら、自分のこれまでの蓄えを全部費やすまでは国の補助は得られません。

年金や退職金も定年まで勤め上げることが前提のため、中途退職は大変不利になりますし、勤め続けたとしても将来性がないと見切られるような企業が従業員のスキルアップを支援するはずがありません。

このことが、いわゆるゾンビ企業を永続させ人材を死蔵させているのではないでしょうか。

再チャレンジ支援とは名ばかりで、他国の移住者向けのサービスにも相当見劣りするのが現状です。

このままだと、有為の人材はすべからく海外を目指すようになり、日本の人材の空洞化を招くと思います。

そのうち、海外に移住するぐらいなら、我が町へというキャンペーンが現実化するかもしれません。

投稿: wagonthe3rd | 2009年1月 2日 (金曜日) 06時13分

>>wagonthe3rdさん

日本の場合、起業しても公的借り入れなどは営業1年以上という条件がついたり、官庁に業者登録しても実績主義だったり(それも属人的な実績ではなく法人としての実績だから、あまり意味がないし、社員の流動性の高い企業はかえって不利になることも)、と新しいことにチャレンジするのがとても困難な社会だと思います。

既得権をぶちこわさないと新たな創造は出てこない。政治にそういう勇気を期待できないところがこの国の悲劇なのでしょう。不平を言っているだけでは始まらないのですが…

投稿: フロレスタン | 2009年1月 3日 (土曜日) 00時16分

はじめまして。wagonさんのところから来ました。
一点だけ気になりました。日本の高齢者福祉優遇は優遇のうちに入りません。若者よりまし、というだけです。
 高齢者を敵視するのではなく、高齢者にも若者にも社会福祉を大きく増やせ、と私は思っています。高齢者が安心できれば、若者も未来に安心できます。そして、高齢者の財布の紐も緩むのです。
 世代間対立による分断は官僚の思う壺です。
 ほかは逐一、ごもっともだとおもいます。

投稿: 欧州の消化器科医 | 2009年1月 3日 (土曜日) 03時01分

>>欧州の消化器科医さん

はじめまして。コメントありがとうございます。

ご指摘はごもっともです。私も相対的に高齢者が優遇されすぎている(政治家の表目当てのために)、ということを言いたいので、今の高齢者福祉がこのままでいいとも思いません。

私の両親も高齢者ですが、話をしていると、本当に手当が必要な高齢者に必ずしも予算措置が届いていないなど高齢者間でもいろいろと処遇に問題があるようですし、おっしゃるように老後の安心が必要だという点も同意します。

世代間戦争が全く必要ないとは思っていませんが、官僚の思うつぼに陥らないような冷静さは必要ですね。

投稿: フロレスタン | 2009年1月 3日 (土曜日) 16時10分

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