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2008年5月12日 (月曜日)

分析が恣意的かつ意図的ではないか?

こんな記事。
北極海を覆う氷の面積、今夏に史上最小化の可能性

元ネタはこれらしい。
ますます薄くなってきた北極海の海氷

まず数十年サイクルで拡大縮小を繰り返す北極海の氷の変化を6年分のデータでどうこう言うのも乱暴だと思うが、それはさて置いても突っ込みどころがいくつかある。専門分野外ではあるが、できるだけ常識的にデータを解釈してみたい。

たしかにグラフを見ると、今年の氷の減り方が凄まじいように見えるが、1年の1/3のデータで残り2/3をどこまで正確に予測できるのか疑問だ。そもそもこのグラフを見れば、昨年の夏の氷の減り方が異常だと言うことがわかるが、その原因を二酸化炭素だけに求めるのは無理があるだろう。これだけ前年までと異なる動きを見せたと言うことは、複合的な要因を考える方が自然だ。

それからこのグラフのもう少し細かいところを見ると、2007年と2008年では冬場の氷の拡大の動きが異なっていることがわかる。2007年は冬場の氷の拡大量が少なく、最低の2006年に継いで低い値を示している。夏場(実際の最小値を示すのは9〜10月だが)の氷の量の落ち込みは2005年と2006年が低く、2007年の変動パターンはこれに近い。

逆に2008年のこれまでのパターンは2003年に近いので、予測としては夏場の氷の減少はそれほどでもない可能性も考えられるのではないだろうか。もちろん、EORCの指摘のように氷が薄くなっていると外的影響を受けやすいことから、夏場に大幅な氷の減少の可能性も考えられる。6、7月くらいの気候がどうなるかで結果は異なるだろう。

2005年の夏くらいから北極海の氷が減少したとすれば(※どうもそうらしい)、昨年夏の大幅減も含めて、当然多年氷は減少する。しかし仮に今年の夏にあまり氷が減少しなければ、来年の冬以降多年氷が増加に転ずる可能性もある。

あくまで可能性に過ぎないのに、減少がこれまでの最高になるかもしれない、という一方の予測だけを掲載したり、それを垂れ流しで報道するのは問題だろう。徒に危機感を煽り、二酸化炭素温暖化主犯説のみを植え付けようとする意図が透けて見える。EORCはそうしないと予算が取れないのかもしれないが(笑)。

それと海氷分布の6枚の図だが、多年氷の減少がロシア沿岸に偏っていることも気になる点である。
ロシアが公にしていない人為的原因の存在を疑うのは穿ちすぎだろうか。

(※) 北極海の海氷域に出現した巨大ポリニア

(追記)
2007年は2000年頃がピークの太陽周期に伴う高気温のピークだった可能性が考えられる。つまり今年はそれほど高温でない可能性があるということだ。
「新しい太陽周期の始まりか?」「地球温暖化論のウソとワナ」(池田信夫blog)を読むと、その感を強くする。

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コメント

「恣意的」の意味が間違っている。

恣意的 = いいかげんに、気紛れに、任意に
意図的 = 意図を持った

http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%D7%F3%B0%D5%C5%AA&kind=jn&mode=0&base=1&row=0

投稿: puh | 2008年5月13日 (火曜日) 08時58分

>>puhさん

ご指摘ありがとうございます。
恣意的、という言葉を使用する際には留意します。

ただですね、このEORCの分析は(二酸化炭素温暖化主犯説に立って危機を煽るという点で)意図的であることは間違いないのですが、思いつき、いいかげんという側面があります。読んだ時にかなり杜撰だな、と感じましたので、恣意的と表現しました。ご指摘に沿って、タイトルの若干の修正をしておきます。

投稿: フロレスタン | 2008年5月13日 (火曜日) 13時18分

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