« 勇気りんりんならぬ有機燐燐 | トップページ | Notre Dames, 脳トレ駄目 »

2008年2月 5日 (火曜日)

紙くずよりも屑な奴ら

クローズアップ2008:再生紙、ホントに環境に良い? 「ごみにならず、もう一度利用されることが単純にうれしい」。名古屋市のNPO「中部リサイクル運動市民の会」で古紙などの回収ボランティアをする成沢直子さん(66)は笑顔を見せた。しかし、回収ステーションに古新聞を持ち込んだ50代主婦は「古紙利用が環境に良くないのなら、私たちのやってきたことは何だったのか」と戸惑いを隠せない。善意のおばさんの行動を全否定するつもりはないが、こういうのって自己満足の要素が絶対にある。ただし自己満足が全て悪と言うつもりもない。

 今回の偽装発覚後、業界団体は「古紙100%再生紙は必ずしも環境に良くない」と主張。昨年4月に日本製紙が古紙100%の再生紙製造を中止すると発表した際の論理を持ち出した。

中略
 この時排出されるCO2はもともと樹木が成長の過程で大気中から取り込んだもので、京都議定書の基準では、排出されても大気中のCO2を増加させないとされる。この基準に従うと理論上は、石油など化石燃料の使用に伴うCO2排出量だけを比べると、古紙は非再生紙の約2倍になってしまうという。

 安井至・東京大名誉教授(環境科学)は01年、紙について、製造工程に加えて、前段階の原材料調達から流通、廃棄までのトータルの環境負荷を比較した。その結果、CO2排出量は、古紙比率が高いほど少ないという試算結果を得た。古紙100%は非再生紙よりCO2排出が27%少ない。非再生紙の原料となる木材の約70%は外材で、海外からの輸送に膨大な燃料を使うが、再生紙ではこの輸送が必要ないためだ。「最大の環境負荷は森林面積の減少だ」と指摘する。
どちらが正しいのかと疑問に思う人もいるだろうが、どちらも正しい。LCA(ライフサイクルアセスメント)はサイクルをどこからどこにするかで結果が異なってくる。

海外からの原料の輸送にかかる燃料による環境負荷を非再生紙だけに背負わせるのは不公平な気もする。確かに再生紙だけで見れば海外からの原料輸送は必要ないが、それがなければ再生紙自体も存在しないわけで、もしもリサイクルするなら輸入にかかる燃料は分割して考えるべきではないだろうか。

安井名誉教授は「木の繊維は3回ほどリサイクルできる。森林の減少を少なくし、資源の有効利用の観点からは配合率は70~75%が妥当で、100%にこだわる必要はない」と話す。
妥当な結論だろう。ただし再生紙の材料にふさわしい古紙が入手できれば、という前提で。
 古紙偽装が恒常化していた背景には、何が環境に良いのかという本質的な議論をせず、実態とかけ離れた基準を放置してきた官僚や業界の消費者無視の無責任体制があった。

 日本環境協会は90年、「エコマーク」を認定する基準としてコピー用紙の古紙配合率を50%と制定。その後、97年に70%、01年以後は100%とした。国も01年のグリーン購入法施行で100%を正式採用した。

こういう役所と外郭団体による環境利権が諸悪の根源な訳で、環境税なんか導入したらどうなるか、ということを先取りしている。
 森林保全を訴える国際NPO「FoEジャパン」の中沢健一・森林プログラムディレクターは「たとえ再生紙であれ、使用が増えれば環境にいいはずがない。古紙の配合率も重要だが、紙の使用量そのものを減らす仕組みづくりに取り組む必要がある」と指摘する。
まあ結局そういうことな訳で(笑)、多分官公庁あたりが一番負荷が高いんじゃないかなあ。

|

« 勇気りんりんならぬ有機燐燐 | トップページ | Notre Dames, 脳トレ駄目 »

コメント

 私は物を買うときにエコマークなんぞ気にしないですがね。そのマーク分のインクが無駄だと思っちゃう。
 紙に関して言えば、バージンパルプが何%だろうがどうでもよく、あくまで対費用効果で買う状態が、最もまともなのではないかと。ここに役所や外郭団体の出番は無いですよね(多分)。

 まあ、毎日家のポストに入ってくる下らない広告物の類が無くなるほうが、余程エコ。

投稿: Joe | 2008年2月 6日 (水曜日) 09時54分

>>Joeさん

そのインクも偽装があったようですね。

日本の役所が口出すと、だいたいろくな結果になっていないですね。

新聞社も盛んにエコ、エコといってますが(特に最近の毎日新聞は見苦しいくらいw)、大量に入ってくるチラシは販売店の収益源になっている。彼らは新聞社本社からの買い取りなのでこれがないと生活が成り立たない。今のような価格体系と販売形態を維持する以上、紙の無駄遣いはなくならない、ということですね。

投稿: フロレスタン | 2008年2月 6日 (水曜日) 16時05分

ある筋からの官庁情報なんですが、やはり紙の無駄遣いが著しいようですね。

電子決済にしてペーパーレスにしたのに、PC音痴の管理職のところで印刷出力されてしまう。結果、かつてなら一枚の書類にぱたぱたはんこ押されていたのに、決済案件一件につき、PC音痴の職員の数と同じ枚数だけ不要な印刷出力がなされて紙の無駄遣いになる、と。

紙以外でも、出入り業者に負担を押しつけて、自分の所だけ「地球に優しい」気になった自己満足役人が生息しているようです。

投稿: フロレスタン | 2008年2月 6日 (水曜日) 21時40分

小生のいる大学の学部予算書には、事務経費で用紙代として500万円計上されています。これは間違いではありません。わずか一つの学部本部だけです。各学科分は入っていません。
これは悪い冗談ではありません。


投稿: そろそろ | 2008年2月 7日 (木曜日) 23時32分

>>そろそろさん

私が使っている通販のコピー用紙はまとめ買いすると、500枚の束が5パックセットになって2000円くらいです。

500万円だと625万枚ですねえ。何人いるのだろうか(^_^;)?

投稿: フロレスタン | 2008年2月 8日 (金曜日) 00時32分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/34842/40007552

この記事へのトラックバック一覧です: 紙くずよりも屑な奴ら:

« 勇気りんりんならぬ有機燐燐 | トップページ | Notre Dames, 脳トレ駄目 »