« とりあえずわかったWindows Vistaの糞な点、もしかしするとその1(笑) | トップページ | シェー、スパッ!! »

2007年6月16日 (土曜日)

同じ記事ネタ、同じ新聞なのに

この2つの記事を比較していただきたい。
圏央道:差し止め住民請求を棄却 地裁八王子支部
圏央道訴訟:天狗裁判「国の意向に沿った判決」 全面敗訴に住民ら憤り /東京

どちらも同じ毎日で、前者は15日付の全国版・記名、後者は16日付の東京版、ネット上では無記名だが実際の紙面では全国面の記事を書いた神澤龍二記者の名前がある(もう1人伊藤直孝記者)。

前者の記事は、事実を伝えていて客観性が感じられる。ところが後者は感情丸出し、原告住民ベッタリであることが読み取れる。これは神澤記者の本音が表れたのか、それとも伊藤記者のせいなのか。

新聞社が「悪」と認めた公権力や公共事業に対して、「弱い立場の市民」が裁判を起こすと、必ず新聞社は原告である住民の味方をする。逆の場合は原告の味方をすることはない。お得意のダブルスタンダード全開である。

この圏央道のあきる野IC〜八王子JCT間は一週間後、6月23日の午後3時に開通する。毎日新聞社も間違いなく便益を享受するだろう。天狗なんか持ち出して何を考えているのか。原告の1人の神主さんは自ら天狗に扮して「神をも恐れぬ判決」などと言っているが、自分が神様になったのかな。それなら裁判なんかしなくてもいいだろう。

高尾山から享受している環境権や人格権というのも感覚としてわからなくはないが、いかにもプロ市民的用語で胡散臭いことこの上ない。こんなこと言っているから敗訴するのではないかな。首都圏としてみればマクロ的には環状道路未整備による損失の方が、局部的な環境改変による損失を上回っていると考えられ、その状態を解消するための事業としての妥当性があると司法が認めたということだ。

もっとも、圏央道の機能はともかく、高尾山付近のルートが適切かどうかは私は疑問に感じている。
戦国時代の八王子あたりの領主の北条氏照から江戸時代、戦前を通じて高尾山の自然は守られてきた。ただしこれは自然環境の価値が認められていたからではなく、宗教的な理由であることは述べておく必要がある。

理由はどうあれ結果的に500年も保護されれば豊かな自然環境が形成されるのは当然である。絶滅危惧種という割にあちこちで確認されているオオタカなどという個々の種はこの際どうでもいい。いや、オオタカはすでに胡散臭いプロ市民的環境保護運動のシンボルのようにもなってしまっている。

高尾山全体として多様な動植物が息づいており、また都民や近隣県民の憩いの場でもある。この先も手を付けなければどういう生態系が形成されるのか、大いに興味のあるところだが、既に高尾山トンネルは着工されてしまった。これは残念である。恐らくどんなに配慮しても何らかの影響は出るだろう。

(もう手遅れだが)中央道から横浜方面への分岐位置は、ずらして設置できなかったのか。
現実的に考えれば、東にずらせば市街地になり、西にずらせば頂戴トンネルで難工事になる可能性が大きい。時間的にも費用的にも課題が大きいが、それくらいは受容すべきだったろう。

地域エゴ丸出しの原告の言い分には賛同できないが、高尾山の自然が貴重であることは間違いない。せめて八王子JCTの開業を機に、首都圏住民やこ圏央道利用者が(身近すぎてその重要性を看過しがちな)高尾山の自然にもっと関心をもつべきだと思う。

|

« とりあえずわかったWindows Vistaの糞な点、もしかしするとその1(笑) | トップページ | シェー、スパッ!! »

コメント

ジョブズの穴も聞いてください。

投稿: TORIO | 2007年6月17日 (日曜日) 22時48分

高尾山近辺の住民は、そこに遊びに来る人で利益を得ている場合が多いでしょ。高尾山近傍で閉鎖的な生活している人たちの住民運動は今一いただけない。。。

投稿: スーパーTS | 2007年6月18日 (月曜日) 11時01分

>>スーパーTSさん

いわば、高尾山原理主義ですね。
天狗裁判ってのは、動物の代理人気取りで訴えを起こすプロ市民的手法と似ていて(同じか)、独善的です。

投稿: フロレスタン | 2007年6月19日 (火曜日) 01時49分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/34842/15458340

この記事へのトラックバック一覧です: 同じ記事ネタ、同じ新聞なのに:

« とりあえずわかったWindows Vistaの糞な点、もしかしするとその1(笑) | トップページ | シェー、スパッ!! »