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2006年9月25日 (月曜日)

やはりそんなに単純ではないのだ

温暖化で海水冷える、南極の氷が解けて流入

あくまでこの報道内容が正しいという前提になるが、「地球温暖化」→一方的に暖まるだけ、と単純に考えている(多分)多くの人達には信じられないような内容だろう。

水は冷えると収縮して海面が下がるはずなのに、海面上昇は続いていることから、研究者は「南極やグリーンランドの氷が解けて海へ流入した影響が考えられる」と指摘している。
極地縁辺部の氷や氷河の溶解は事実だから、このことは確かに一因だろうが、それだけなのかなあ。あまり憶測でものを言うのはいやだし、この分野の研究が専門でもないので、もっと考えられる原因についての情報が欲しいところだ。
深さ750メートルまでの海水温は、03年までの10年間に0・09度上がったが、その後の2年で0・03度も下がったことが判明した。海水は過去半世紀の間、大気などから熱を吸収して温まってきたが、その熱の5分の1をわずか2年で失った計算になるという。
二酸化炭素温暖化主犯説であれば、この傾向が続いた場合、さらに極地の氷は溶けて海水温は下がることになる。そうするとヘンリーの法則に従って、海水中に溶ける二酸化炭素量が増加するので、大気中の二酸化炭素濃度の増加は抑えられることになる。要するに単調な右肩上がりの二酸化炭層濃度の増加やそれに基づく温暖化の進行はない、ということである。

現実にはそんなに単純ではないはずだ。地球上の気候には様々な因子が絡み合っている。だが平均気温と表層海水温という2つの変数だけでも、上記のように単純ではないのだ。

最近は、精緻化したスーパーコンピュータによるシミュレーションによって、二酸化炭素温暖化主犯説が有力になっているようだが、その理由は1980年代以降の急激な気温上昇の観測データとシミュレーション結果が合致するにはそれしか考えられない、というような趣旨のようだが、それで沖積世10000
年の気候変動を説明できているのだろうか。知っている人がいたら教えて欲しい。19世紀以降の約200年という特殊な期間だけの説明が出来たとしても俄には信用しがたい。

(追記)
この情報のソースであるNOAAのサイトの記事。読売の記事に書いていないこともやはり書いてある。結局のところ断定的なことは言えないわけで、さらなる原因究明のための調査研究が必要ということだ。当たり前だよな。

ただ、海水温度の低下は水深400mくらいのところが顕著で、750m付近でも観測され、更に深いところまで拡大する可能性があると書いてある。海水表面が上から太陽熱や大気などで暖められると対流が起きにくい。そこに冷たい海水が流入してくれば、当然海水温度の低下は深いところに拡大するだろう。

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コメント

人間の体を扱う医学は毎年日本では数千人の医者を生み出しているわけだが、人間の生活の場である地球についての地球学(地物など)は理学部で細々ですね。

これからは地球学の進歩に貢献する人材の育成も、医学同様重要と言うわけですね、人間が安心して暮らすためには。。。

投稿: スーパーTS | 2006年9月25日 (月曜日) 17時08分

「明日への道しるべ@ジネット別館」からのTBに対して、当該サイトを訪問してエントリーを見たのだが、まあ案の定、一言で言うと考え方の違いということですね。

コメントしようと思ったら楽天ブログに登録しないとだめ、ということで、そんなのつきあってられないので、こちらで感じたことを書きます。

当該エントリーでは、「地震も地球が病んで生じる現象」という非科学的な記述があった。そういう記述をしているだけで、あまり信用できないな、というのが正直なところです。いたずらに危機感を煽っている多くのサイトの1つということでしょう。

投稿: フロレスタン | 2006年9月25日 (月曜日) 17時29分

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 1.始めに 海水温度が温暖化で上昇していて、ハリケーン、サイクロンといった嵐の発生頻度、規模の因果関係があるという19人の気象学者による研究結果と、地球温暖化に伴って上昇し続けてきた海洋上層部の水温が、2003年から05年にかけて低下していたとする米...... [続きを読む]

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