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2006年5月17日 (水曜日)

直近の発信箱まとめて2つ斬りましょう

まずは昨日の「神の視点と世界政府

インターネットの世界は常に変化しているが、このところ注目の的になっているのがグーグルである。8年前、米スタンフォード大の大学院生2人で設立したベンチャー企業が、新しい検索や広告などの仕組みを次々に導入しマイクロソフトを脅かす存在になってきたからだ。

IT企業ということで一括りにしてしまいがちだが、GoogleとMicrosoft(以下MS)のビジネスは本質的に異なっている。現状のトレンドでは、いくらGoogleが成長しても、OS市場におけるMSの寡占状態は崩れない。PC freeな真のUbiquitos Computing Societyが実現すれば話は別だが、その場合でもMSはOS市場のかなりの部分を占め続けるだろう(善し悪し・好き嫌いは別にしてね)。

今のところ、GoogleはOSを作ろうとはしていないし、その必要もないだろう。一方、MSは何でもありを目指している。検索エンジンやポータルサイトの分野まで第1位でないと気が済まないのがMSの体質ならば、それはGoogle(やYahoo!)が最初から優位に立っている訳で、MSを脅かしているというのは間違っている。

MSと違ってGoogleは何も押しつけがましいところがないのがよい。これまで私は、MSには(日本法人に対して)直接に随分お金を支払ったが、Googleに対しては直接に支払った金は全くない。MSが独占欲を捨てさえすれば、世界中のネットユーザーにとって幸福な両者の共存は可能だろう。

国家を計画・管理し尽くすという共産主義の夢は破れたが、ウェブ上の「世界政府」の夢はこれからどう展開していくのだろうか。

をいをい、共産主義と同列かよ(笑)。まあ、MSもGoogleもしょせんは資本主義の枠組みの中の一企業である。シナに進出するのに、シナ政府の情報統制にごろにゃんと従っているようでは、世界政府などあり得ないだろう。

さて、お次は本日の「マッチ売りの少年」である。
ブログの世界ではかなり有名なこの記者さん。大学教授から変な話を聞かないと技術者のことは思い出さないようである(^_^;)。そうだなあ、毎日新聞にあるのは科学環境部であって、科学技術部ではないからな。

ま、それはともかく。

 アンデルセンの童話「マッチ売りの少女」は、もとは少年が主人公だったという話がある。
 飢えと寒さの中、少年はかじかんだ手でマッチを擦る。炎の向こうに浮かぶのは、技術者になって幸せな人生を送る、という夢だった。

うむ、西欧社会では技術者は幸せになれる、ということなのだな。

 日本の戦後の発展は、技術者たちの努力によるところが大きい。にもかかわらず、給与などの待遇は決してよくない。

いつものことだが、高給取りのあんたが高所からこういう物言いするかね。現状分析はいいから、そろそろ待遇改善のための具体的な提案や取り組みをしてくれ。

 日本の製造業に見切りをつけ、アジアへ渡る技術者を「理系白書」で紹介した。成長中の中国企業で働く彼はいみじくも「技術者としての夢が見られなくなった」と転身の理由を語った。
 経営者は台湾系米国人だが、日本で働いた経験から福利厚生を日本並みに整えた。全体の1割を占める外国人社員のために、社宅、幼稚園から高校までの学校、診療所まであるという。
 日本は一度でも、外国人に対してこれほどの機会と処遇を用意したことがあったか。まして拝金思想が大手を振る日本でいま、童話のように技術者を夢見る若者はどれほどいるだろうか。

嗚呼。この一連の文章は展開が滅茶苦茶なのだが、それを置いても中身にも問題がある。こういう何でもありの福利厚生が逆に給与待遇を低くしてきたと考えないかなあ。給料安いのをこういうので繕ってきたのが戦後の高度成長期の日本の大企業だった。こういう待遇を復活させるのが若者に技術者への夢を見させることだとでも言いたいのか。

 今後もモノづくりで生きるなら、手を打つ時だ。来年には大量の熟練技術者が定年を迎える。夢よ再び、と願う彼らの動静が気にかかる。

最後の締めくくりがこれか?「熟練技術者」。要するに技能労働者のことだな。この記者さん、相変わらずわかっていない。技能を伝えることは必要だ。またそのことに対しての正当な対価を支払うことも必要だ。しかし、そのことと、独創的な技術者を育成することとは別の次元の話である。科学技術立国日本には、熟練技能者も技術者も両方必要なのだ。

山根一眞氏の「メタルカラーの時代」は概ねこうした先端の技術者を追いかけて取材し続けている。少しは見習って、一部の学者とお遊びのようなシンポジウムに出席して自己満足してないで、技術者や熟練技能者の現場にももっと足を運んだらどうだ、え?

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コメント

ご指摘の通り、この人は単純労働な技能者と技術者と研究者の区別が全くついていませんね。

また、社宅という文化は日本人以外には、住宅入手が難しい国を除き歓迎されませんね。フランスなんかだと、「何で仕事終わっても会社の奴とつるまないといけないの?」と聞かれます。

また、現地校があるのに、独自の外国人学校作るのは嫌われるもとですね。そういう所に頭が回っていない。

とことんドメスティックな価値観でございますな。

投稿: JosephYoiko | 2006年5月17日 (水曜日) 22時42分

>>Yoikoさん

その国でそれなりのいい生活送れる程度の給与を保証すればそれでいいと思うのですよね。技術者を福利厚生でつるって発想が気にくわないな。

拝金思想はシナの方がひどいではないのかなあ。あの国を過度に美化して捉える日本人が少なからずいます。

投稿: フロレスタン | 2006年5月18日 (木曜日) 00時35分

「マッチ売りの少年」

このコラム。 前半部分・・・「日本の製造業に見切りをつけ、アジアへ渡る技術者を「理系白書」で紹介した。」辺りまでは、成る程 フムフム 。。。と思いながら読み始めました。

ところが、その次の 「成長中の中国企業で働く彼はいみじくも「技術者としての夢が見られなくなった」と転身の理由を語った。・・・・」辺りからは、ナニ?? 随分ピント外れな言い方が続くなぁ、と感じ始めました。
まさにフロレスタンさんが鋭く斬っている通り!
特に「福利厚生」についての捉え方は全く的を外している。


>一部の学者とお遊びのようなシンポジウムに出席して自己満足してないで、技術者や熟練技能者の現場にももっと足を運んだらどうだ、え?
   ↓
まさにご指摘の通り!(こういうのを「禿同」と書くのでしょうかね?)
件の記者、最近は頻繁にあちこちのシンポジウム等に呼ばれたりする機会ばかりが多いので、感度が鈍ってしまったのか、現場感覚がかなり退化してきてしまっているように感じられてしまいます。
これでは、5月10日から始まった「理系白書」の新シリーズも、一旦は期待したものの
http://spaces.msn.com/hontoha-sunao/blog/cns!88340073C2789D22!788.entry
どうなることやら?。。。。

忙しい忙しい!と普段からブログに書いているけれども、やっつけ仕事で紙面を作られては困る。
グルメ趣味に掛ける時間をもう少し削ってでも まず本分の方をキチンと果たしてもらいたい。

投稿: 素直な一理系人 | 2006年5月19日 (金曜日) 16時52分

>>素直さん

コメントありがどうございます。常識的な理系の人が見たら、彼女の言動に対して、多分皆同じような思いを抱くと思うのですよね。

忙しい忙しい、はもう言わずにはいられない中毒みたいなものだからしかたないとして(笑)、グルメや各種イベントご招待に見られるように、既に彼女は「貴族化」しつつありますね。自分自身の位置づけも実はよくわからなくなっているのではないかとも思ってしまいます。

馬の耳に念仏かもしれませんが、やはり時々痛烈に批判しないとダメですね(^_^)。

投稿: フロレスタン | 2006年5月19日 (金曜日) 22時20分

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