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2006年2月17日 (金曜日)

スキーノルディック複合・現在の力では健闘だが

やはり順当に3強が表彰台という結果だった。オーストリア、ドイツ、フィンランドの順。

日本は結局、前半のジャンプで5位。首位ドイツと49秒差のスタート。
ノルウェーに続いていたリアまで棄権して、参加は9チーム。1チームだけ入賞を逃す貧乏くじである(結局それは前半3位のロシアが引き当てるのだが)。

日本はフランスに抜かれるのではないか、という危惧を戦う前から感じていたが、スイスにも抜かれて、結局6位だった。残念なのは貯金を作ろうとしたのか、距離得意の3走小林範仁が最初から飛ばしてオーバーペースになってしまったことだ。フィンランドの3走、ヤーッコ・タッルス(注1)の前に出て、風の抵抗受けて消耗してしまったようだ。これがアンカーの畠山のところで、後続のフランス、スイスに抜かれる原因となってしまった。フィンランドのアンカー、マンニネンがあまりよくないようなので、無理することはなかったかもしれない。

まあ、もっと根元的にはジャンプで高橋が飛んでいれば、ということになるのだが、それでは現実を見ないことになる。

マスゴミの報道の仕方にはもっと疑問が残る。この競技(団体)で二連覇したのは1992、94年のことである。ルールも改正(注2)され、最早遠い過去のことなのだ。これに対応して距離の強化を日本は始めたがどうも上手くいっておらず、ジャンプも世界のトップクラスとは言い難い状況になってしまった。これは強化の失敗と言ってもいいだろう。バランスの取れた選手が育っていないのだ。高橋のジャンプと小林の距離を1人で兼ね備えたような選手が2人は必要だ。それなのに、日本の低迷を未だにルール改正のせいにしているのである。

それでも、高橋はいい走りをしたし、他の3選手も意欲的なレースを見せてくれた。その結果が6位というのは評価して良いと思う。個人スプリントに向けて、こちらも今大会でのメダルというのは困難だろうが、入賞者が出る可能性があるのではないかと思わせる内容に見えた。そしてそれは複合日本の復活に向けた第一歩となるかもしれないのである。

オーストリアは複合初の五輪金メダルである。ドイツ逃げ切りかと思われたのを見事に逆転した見事なレースだった。ドイツは自らの作戦におぼれて自滅したかもしれない。オーストリアの選手達、おめでとう。距離がどちらかというと苦手のマリオ・シュテヒャーがアンカーで力強い走りを見せた。私が大会前のエントリーで名前を挙げた選手なので、予想が一つ当たったのも嬉しいね(笑)。そして個人の時と同様、猛烈な追い上げを見せた3走のゴットヴァルトに金への執念を感じたね。

注1)メディアの表記は混乱している。フィンランド語の特徴の一つである長母音、長子音を無視したヤッコ・タルス(奴樽酢かよ〜)という問題外の表記が一番多いのだ。新聞でタルルスという表記も一部に見られるが、カタカナ表記で言語に一番近いのは、ヤーッコ・タッルスである。

スキーのモーグルでも、テレビ中継はLahtelaをラテラと読んでいたが、ラハテラが正しい。フィンランド語はhをきちんと発音するのだ。都市名のLahtiはちゃんと新聞はラハティと表記しているのにね。スケートのポウタラ(Poutala)という選手もプタラにされていたぞ。

注2)92年のアルベールビル五輪当時はジャンプは3飛躍2採用だったので、一度は失敗が許された。また、ジャンプの得点差を距離のタイム差に換算するレートもどんどん引き下げられて行った。しかもV字ジャンプをいち早く採り入れた日本に対して、各国が徐々に追いついてきた。このため、ジャンプで大量リードして比較的苦手の距離で逃げ切る、という日本の戦術は98年の長野五輪の時点では既に通用しなくなっていた。

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コメント

お世話になっております。

「◆空を見上げて犬は今日も歩く」管理人のいぬです。

この度、サイトのアドレスが変更になりましたので
お手数おかけしますが、リンクの変更をお願いいたします。


(旧アドレス:http://sorainu.livedoor.biz/)
      ↓
(新アドレス:http://sorainu.blog52.fc2.com/)


それでは今後とも、よろしくお願いいたします。
コメント欄に長々と失礼いたしました。

「◆空を見上げて犬は今日も歩く」管理人:いぬ
sora-inu2006@hotmail.co.jp

投稿: いぬ | 2006年2月17日 (金曜日) 13時44分

 こんばんは。

 ノルディック複合のルールを知らなかったので、とても勉強になりました。カタカナ表記は、もっと役に立ちましたが・・・^^)

 私の記憶では、まだ荻原兄弟がメインなので^^;ご指摘の通り日本勢には時代遅れな印象しかないですね。トリノオリンピックは、結構応援している方なので、各種目で印象が書き換えられています。残りの競技でも、フロレスタンさまの見解を楽しみにしております。

投稿: 無名 | 2006年2月17日 (金曜日) 18時01分

感じていてもこうさらさらと、文章にできない文才ゼロのわたしは、フロレスタンさんの解説を、毎回楽しみにしています。(わたし、文才だけでなく、句読点のうち方もめちゃめちゃやね)
転職先はマスゴミスポーツキャスターと、いきますか?
オリンピック、フロレスタンさんと一緒に見ているつもりで楽しんでいますよ。(今年は入院で、スキーにも行けませんでしたからね。雪恋しい)

投稿: 圭 | 2006年2月17日 (金曜日) 20時07分

御無沙汰しております。
失礼ついでに(笑)、フロレスタンさんの過去のエントリーをパクって...。

高橋大斗:ジャンプが悪すぎた。
高橋大輔:クジ運が悪すぎた。

今ひとつ(ふたつ?)でしたでしょうか、家元。

投稿: Sunny-b | 2006年2月17日 (金曜日) 23時14分

フロレスタンさん

アディダスがちょんぼをしてバイアスロンや距離
競技に出場しているドイツ選手のニット帽、
ベルギー国旗の色順になっているそうです。
ネタもとフランス雑波より
http://www.francezappa.fr/index.php

来週には正しいものが届くそうなので今のうちにテレビで見てください。

投稿: nenpiro | 2006年2月17日 (金曜日) 23時44分

>>いぬさん

リンク修正しました。ご連絡ありがとうございます。

>>無名さん

日本が金を取った2大会は、3人で争っていたのが、長野から4人になり、選手層の厚さが必要になった、という事実もありますね。

複合ってね。私は中2の冬の72年の札幌五輪で初めて見ました(他の冬季五輪の多くの競技もそうなのですが)。この時はジャンプで早稲田の学生だった中野秀樹という選手がジャンプで1位になり、距離で失速して13位。勝呂裕司(かつろゆうじ)という選手が距離で追い上げて5位に入賞しています。まだ団体はなくて個人競技のみでした(個人スプリントもない)。

>>圭さん

採用してくれるところがあれば、スポーツキャスターもいいですねえ(笑)。顔と声は自信あるけど(^_^;)、体型がだめなので(爆)、出演はラジオね。

>>Sunny-bさん

お久しぶりです(^_^)。
高橋大輔も「ジャンプ失敗」なんですよねえ(笑)。
海外のマスコミて、高橋大斗と高橋大輔が兄弟だと思っているところもあるのではないでしょうか。

>>nenpiroさん

おお、そうですか。よく目をこらしてみてみましょう(^_^;)。ドイツ選手の中に、このベルギー国旗のついた奴をネットオークションに出す奴はいるでしょうかねえ。

もしも日本で、間違って韓国国旗なんかがついていたら、スノボやモーグルあたりの選手で、ヤフオクに出すようなのがいるかもしれせん(笑)。

投稿: フロレスタン | 2006年2月18日 (土曜日) 10時53分

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