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2005年12月18日 (日曜日)

こんなアンケートやる方もやる方だがニュースにする方もする方だ

NHKの夜のニュース。さっきの日本医師会のエントリーもネタ元は同じなのだが。

中学生2000人対象にアンケート(実施主体を聞き逃した)やったら、ビデオゲーム(いわゆるテレビゲーム)1時間以内だと「将来に希望よりも不安を感じる」が 10%だが3時間以上だとこの比率が21%に増えるのだそうだ。もう一つ、暴力シーンにワクワクする、という比率もゲームを長時間やるほど増えるとの結果だと。

ふーん。

一体、この調査、どれほど統計的に優位性があるのか、設問や回答実数も見ていないし、よくわからん。1〜3時間だと何%なんだよ。第一、ゲームの時間とこういう心理面とにどこまで因果関係があるかどうかは、アンケートだけではわからんだろうに。

ゲームを長時間やると不安を感じるようになる、という仮説に対してアンケート以外の方法で検証できたとすれば、今回のアンケート結果はそのことの裏付けとして有効かもしれない。しかし、もともと将来に不安を感じたり、暴力シーンにわくわくするような奴らが、長時間ゲームをしているという因果関係が逆である可能性もあるのだ。

日本人はいつからこんなに騙されたり、人の言うことを単純に信じるようになったのか。最初からそうなのか。これでは振り込め詐欺や架空請求にも引っかかるし、イカサマ健康商品が売れるのも無理はない。

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コメント

NHKの長時間番組に良くある『答えようのないアンケート』を連続連鎖させるパターンなのかなあ~。
NHK的やらせ、やらせですよ。
所詮、
ご町内いや、長屋のおばさん連中の「井戸端会議」的レベルで、「括り」をつけたがるマスコミの、冴えたる手法でしょうか。
こういう手法でTV報道するからますます、巷のTV番組は見たくなくなり、
もって、
いよいよ「娑婆の茶飯事」から逃げ出したくなる、エセ男爵的逃避酔狂三昧に徹したくなりますです。
さりとて、(もとい・・・)
だから、時々再々、
私好み、且つ、心地よい「切り口」で、一刀両断発言なさる薄唇短舌さんの記事を垣間見たくなるのです。

投稿: エセ男爵 | 2005年12月19日 (月曜日) 22時01分

>>エセ男爵さん

最近の私は、テレビニュースをほとんど「たちの悪いお笑い番組」として見てます(笑)。

投稿: フロレスタン | 2005年12月19日 (月曜日) 23時13分

 元ネタは、応用統計屋から観ると突っ込みどころが有り過ぎてあまりに長文になり兼ねないので、フロレスタンさんのネタにコメントします。

> どれほど統計的に優位性があるのか
 有意差検定の検出力はサンプル数に依存しますから、計2000人も集めれば群間に有意な差が見いだせる可能性は高いですね。
 でも、α<5%の有意差検定というのは、母集団から抽出したサンプルの変動によって、真には差がない命題を差があるように見えてしまっている危険率を5%未満に抑えるというロジックです。したがって、例えば様々な項目について、様々な層化基準(1~3時間等)にて検定を繰り返せば(つまり良いとこ取り)、単なる偶然で有意差を見いだしてしまう可能性が増大します。これを検定多重性の問題といいます。ライフサイエンス領域における論文投稿においては、以下のような手段で問題をクリアしない限りリジェクトされます。
 ・仮説を探索する研究であることを明記し、「可能性がある」「示唆される」としか主張しない。
 ・検定する主たる命題を事前に1個に絞る。
 ・命題Aに有意差を見いだした場合のみ命題Bの有意差検定を行う等の手順を事前に定めて実施する。(閉手順)
 ・検定する全ての命題について有意差を見いださない限り有意差を主張しない。(andのロジック)
 ・個々の検定の有意水準を調整しトータルで5%未満に抑える。(多重検定)
 つまり、事後的な検定で有意差を見いだしても、シビアな領域においては検証と認められないケースもあります。

 それに加え、統計学の適用というのは、あくまでも主張の客観性を担保する道具に過ぎません。統計学的に有意な差があるということと、このケースの場合おいて、その差が社会学的に意味があるかは別の議論ですね。
 また、統計学が客観的に担保するのは相関関係までです。それに、順序関係や因果関係が主張出来るか否かは統計学上の課題でなく、それが適用される各フィールドにおける議論です。 

投稿: tygrysojciec | 2005年12月20日 (火曜日) 10時32分

>>tygrysojciecさん

詳細な解説、ありがとうございます。
ところで、元エントリーの優位性は有意性の間違いですので、訂正します。わかっている人はとっくに気がついて読み替えて頂いていると思いますが(^_^;)。

サンプル数は確かに2000あれば量的には十分でしょうね。アンケートなどでも1000票の母集団が目安になると思います。それ以下だと単純集計はともかく、クロス集計で問題が出てくる可能性があります。

ちょっと気になったのは、設問を見てないので、2000あっても、○○に該当する人は次の問に答えて下さい、なんていうので実数が少なくなってしまう場合があり、その回答だとすれば信憑性は墜ちますね。

私が主張したかった一番のポイントは、統計の有意性ではなく、tygrysojciecさんも最後に書かれているように、この調査結果だけからゲームの長時間プレイと子供の心理的不安や暴力性との間の関係など断定出来はしない、ということです。

投稿: フロレスタン | 2005年12月20日 (火曜日) 12時22分

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