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2005年9月 4日 (日曜日)

地球温暖化と南極その1

「地球温暖化」に伴って氷河が消滅する恐れがある、という説に、批判的なエントリーを掲載した訳であるが、これは主として北極を含む北半球の氷に焦点があたっている。

しかし、実は南極の動向が重要なのだという指摘も多くある。これは間違いないところだろう。南極は「地球で一番寒い」ところでもある(という言い方はあまり科学的に正確ではないが、北極点と南極点とどちらが寒いか、というクイズは南極点という正解付きで存在しうる)。北極と南極の氷が全部溶けたら、などと安直に同列に扱われてしまいがちな両極であるが、私の問題意識が続いて、かつ時間が許す限り、地球温暖化と南極との関わりについて、存在する文献やウェブサイト上の記述に関して論評してみようと思う。今回はその第1弾である。

竹中南極物語というサイトの「未来にむけて」というページ
「南極域の気温の上昇はすなわち地球全体の気温上昇−温暖化現象を意味しています」と記述されているのだが、「南極には全部解けたらアメリカの自由の女神が水没する程、氷が沢山あります」として自由の女神の首から下(海抜約75m)が水没しているNational Geographics社南極特集号の1970年代の画像を掲載しているのは、衝撃的な画像で不安感を煽る手法であり感心しない(南京大虐殺の虚構にも通ずる手法である)。そもそもなぜ1970年代にこのような画像が掲載されたのか、背景を明示すべきである。この時代は地球寒冷化の恐怖が喧伝されていたのである。

その横には「南極域の気温偏差の年変化」と「地球全体の気温偏差の年変化」というタイトルの気温偏差の変化のグラフが掲載されている。前者は1950年代後半から90年代前半までの時系列、後者は1860年代半ばから1990年代半ばまでの時系列となっていて、それがほぼ同じ横幅で掲載されているのだから、客観的な資料の提示の仕方とは言えない。これが問題点の第1。

次に、後者はあちこちで非常によく掲載されるグラフで、これで産業革命以降地球の平均気温が約1度上昇した、という論拠になっているものでもある。1950年代から70年代までは若干の例外を除いて偏差はマイナス側に触れているのだが、二酸化炭素温暖化主犯論者は必ずこの点を無視する。このサイトも例外ではない。

前者のグラフをよくみると、1960年前後のグラフがおかしいのだが(平均気温偏差のプラスとマイナスが同じ年に出ているような表示になっている)、これはグラフ制作上の単純ミスとみておこう。こうした1960年代、70年代の寒冷期でも南極の平均気温偏差はプラス側に多くなっており、「南極域の気温の上昇はすなわち地球全体の気温上昇−温暖化現象を意味しています」などとはこの2つのグラフを先入観無しに見る限り決して言えないのである。

むしろ、地球の平均気温が低い(これも本当は観測データの取り方や、海面上の平均気温データが少ないことから本当かどうか疑う必要があるのだが、少なくともこれらのグラフが同じ基準で測定され時系列で比較することに耐えられる精度のものであるという前提に立つ)時でも南極の平均気温は高いことがしばしばある、と読める。地球の平均気温が低いことによる南極での降水量の減少(ただでさえ降雨量の少ない場所であるのに)、海流の変化やこのことによる南極大陸周辺の海水温の変化といったことがその原因として考えられるのではないかと思う。

しかも、地球全体の平均気温の変化と南極の平均気温の変化は、どちらが鶏でどちらが卵であるのかも断定は出来ないのだ。「南極域の気温の上昇はすなわち地球全体の気温上昇−温暖化現象を意味しています」という表現は、どちらが原因でどちらが結果かも曖昧であり、プロパガンダとしては有効かもしれないが、科学的な表現では決してない。

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